ベランダ・屋上防水工事【貼る防水・塗る防水について施工事例で詳しく解説】
2025.08.08 (Fri) 更新
みなさんこんにちは!
本日は防水工事について、シャイン流山店長堀越が施工事例で詳しく解説していきます!
さて、本日のテーマは【貼る防水・塗る防水】についてです!
目次
防水工事の種類
建物を雨水から守り、雨漏りを防ぐために重要な防水工事にはさまざまな種類があります。そこでシャインが代表的な防水工事【貼る防水・塗る防水】を詳しく解説していきます。
塩ビシート防水
貼る防水として代表的な施工は塩ビシート防水です。
塩ビシート防水とは、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)で作られた防水シートを使用した防水工法です。
塩ビシートは耐候性、耐水性、耐紫外線性に優れており広範囲に適用可能なため建物の屋上やビル、マンション、ベランダなどの防水対策として広く使用され大手ハウスメーカーも塩ビシート防水を採用しています。
塩ビシート防水には「機械固定工法」と「密着工法」の2つの工法がありますが、機械固定工法のほうが採用されます。
塩ビシート防水 機械固定工法
塩ビシート機械固定工法は、専用の固定ディスクを絶縁シートの上からビスで下地に固定し、その上に塩ビシートを敷いて接着させるため接着剤を使わず、下地と完全密着しない工法です。
下地に含んだ水分や湿気を絶縁シートを通して効率的に逃すことができ、防水層の膨れを防止することができます。
また、下地の状態を問わず、下地調整を必要としないまま施工ができるため幅広い建物に採用することができます。
屋上やベランダは雨風にさらされやすく、劣化が進むと建物の内部にまで水が浸入してしまうことがあります。
塩ビシート防水はこうしたリスクを防ぎ、建物全体を守る重要な役割を担っています!
塩ビシート防水 密着工法
塩ビシート密着工法は、専用の接着剤を使って防水シートを下地に直接貼り付ける工法です。
密着工法の特徴は、下地と防水層がしっかりと密着し、強い一体感を持つ点にあります。その結果、耐風圧性や耐水性に優れ、台風や強風の影響を受けやすい地域でも高い防水性能を維持できます。
しかし密着工法は、下地が平滑でないとシートの貼り付けが不均一になり、防水性能が十分に発揮されない可能性があります。また、下地が著しく劣化している場合や凹凸が激しい場所では、施工が難しい場合もあります。
塩ビシート機械固定工法 【積水ハウス】ベランダ防水工事
印西市K様邸は積水ハウスでベランダには塩ビシート防水が施されており防水の上に保護パネルが敷かれていました。ハウスメーカーのベランダにはよく見かける仕様となっております。
塩ビシート防水の耐用年数は約15~20年とされておりK様邸は築30年で耐用年数はかなり過ぎておりました。
そのため塩ビシート防水(機械固定工法)をご提案させていただきました。
塩ビシート機械固定工法は、既存の塩ビシート防水の上から施工できる工法で廃棄処分などなく耐久性も再び得ることができるのでコストパフォーマンスに優れた防水工法です。
まず始めに既存の床材を取り外すしこびりついた汚れを洗浄します。
次に絶縁シートを敷いていきます。絶縁シートは、既存の防水層を保護しながら塩ビシート内に湿気が籠りにくくする役目があります。
絶縁工法とも呼ばれる由縁が、塩ビシートの下に敷設する絶縁シートなのです。
絶縁シートを固定するために、端末に鋼板を取り付けます。
絶縁シートの上から、IHディスクと呼ばれる器具を等間隔で固定していきます。
このディスクが後に取付ける塩ビシートとの接着部分となるので、接着剤などを使用せずに塩ビシートを取り付けることが可能です。
このように機械を使用して塩ビシートを固定することから機械固定工法と呼ばれています。
絶縁シートの上から塩ビシートをシワにならないように敷き込み塩ビシート同士の継ぎ目部分など接着不良箇所をチェックし、溶着が甘い箇所はライスター(熱風機)で加熱し熱溶着します。熱でシート同士の継ぎ目を溶かしてシームレスに近い状態にします。
塩ビシート下に取付けてあるディスクを誘導加熱器で加熱し、塩ビシートと接着させます。
きちんと接着ができるとうっすらとディスクの跡が浮かんできます。
塩ビシート防水工事の完了後は既存の床材を再度設置して完成です。
積水ハウスなどハウスメーカーの見積もりが高額で悩まれる方や防水工事についてシャインにお任せください!
★積水ハウス防水工事について詳しくは施工事例をご覧ください!▽
印西市 積水ハウス 塩ビシート機械固定工法(絶縁工法)にてベランダ防水工事
ウレタン防水
塗る防水として代表的な施工はウレタン防水です。
ウレタン防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成することで雨水の侵入を防ぎます。液体状のウレタン樹脂を塗布し硬化させることでシームレス(繋ぎ目のない)防水層を作るのが特徴です。
ウレタンとは「ポリウレタン」と呼ばれる合成樹脂(プラスチックの一種)で柔軟性や弾力性があり衝撃や伸縮に強く、また硬さが調整しやすいため、スポンジから断熱材などさまざまな製品に使われています。
ウレタン=ゴム?と疑問を持つ方もいますが、ゴムではなく弾力を持たせたプラスチック素材です。
ウレタン層は紫外線に弱く、経年劣化により表面からひび割れなどの症状が出るため定期的なトップコートの塗り替えメンテナンスが必要です。
ウレタン防水には「通気緩衝工法」と「密着工法」の2つの工法があります。
ウレタン防水 通気緩衝工法
ウレタン通気緩衝工法は、下地と防水層の間に「通気緩衝シート」を設置し通気緩衝シートの上にウレタン樹脂を塗布し防水層を形成する工法です。
通気緩衝シートを設置することで下地の状態に左右されずまた、下地から発生する水分や湿気を逃がす役割をしてくれるため、防水層の膨れや剥がれを防ぎ、さらに脱気筒の設置により溜まった湿気や空気を外部に排出することで防水性能を維持します。
しかし通気緩衝工法は、施工工程が多く技術も要しますので密着工法より費用は高くなりますが長期的な防水性能を発揮するため雨漏りなどのリスクは低くなります。
ウレタン防水 密着工法
ウレタン密着工法は、液状のウレタン樹脂を直接既存の下地流しこみ塗布することで防水層を形成する工法です。
複雑な形状や立ち上がり部、配管周りなどにも施工しやすいメリットがあります。
しかし、ウレタン密着工法は既存の下地に直接施工するため下地の状態により密着性が落ち防水性能が発揮されずリスクが高くなります。
特に「下地が湿っている」「浮き・膨れが発生している」「雨漏りしている」「著しく劣化している」などは施工に向きません。
費用が抑えられ工期も短いため採用されることも多いですが、密着不良により防水層の劣化を早め、雨漏りの原因になり逆に費用がかかってしまうため選定が大事です!
ウレタン通気緩衝工法 ベランダ防水工事
既存のベランダ床は保護コンクリート仕上げで目地部が常に湿った状態でした。
ウレタン密着工法では膨れの原因となってしまい、防水層が形成できないため、通気シートを挟んだ通気緩衝工法にて施工を行いました。
通気緩衝シートを敷くことにより、防水層の水蒸気膨れを拡散して防止してくれる効果を持たせることが出来ます。
よくあるウレタン防水工事を行った後で膨れ症状が起きている現場をよく見かけますが、これは通気緩衝工法を採用せず、コンクリートに直接密着工法を採用していることが多いのです。
洗浄後、目地部をVカットし乾燥させて段差をシーリング材で補修を行い、プライマーを塗布し通気緩衝シートを貼りつけていきます。
そしてウレタン防水材を立ち上がり部と平場用に分けて塗布します。
ウレタン防水材を塗り重ね防水層を形成することで、防水性能が格段に高まるのです。
最後にトップコートを塗布し紫外線によるウレタン膜の劣化を防ぎます。
ウレタン密着工法 陸屋根防水工事
既存の陸屋根はシート防水が施されており経妊劣化により表面全体に汚れが目立ちシートの亀裂も見られました。
洗浄後、シートの亀裂や漏水箇所の可能性が高い立ち上がり部、笠木手すりなどをシーリング材にて補修と補強をします。
プライマーを塗布しウレタン防水材を立ち上がり部と平場で材料の硬さを使い分けながら塗布していきます。2層塗布して防水層を形成していきます。
仕上げにトップコートを塗布し防水層を紫外線から保護します。
FRP防水
FRP防水とは、「繊維強化プラスチック」の略称で、プラスチックの中にガラス繊維や炭素繊維など含めることで材料の耐久性を強化するものを使用した防水工事のことを指します。
細かい繊維からなるマットのような形状をしており、その上に樹脂を塗って硬化させるとプラスチックのような硬さを発揮します。
バスタブやロケットなど、強い防水性と同時に軽さと強度が求められる箇所で使用され、住宅の施工ではベランダやバルコニーの他に、ビルやマンションの屋上などに使用されています。
FRPベランダ防水工事
既存のベランダ床はFRP防水で床面にはひび割れなど劣化が生じていました。
メンテナンス頻度を考慮して耐久性に優れたFRP防水の再施工を行いました。
まずケレン(研磨)で既存の汚れやトップコートを落としていきます。
このケレン作業を丁寧に行うことで、新たに施工するFRP防水の耐久性や美観性が大きく異なります。
プライマーを塗布しガラスマットを敷設します。
ガラスマットの上にポリエステル樹脂を塗りガラスマットに浸透させながら、内部の空気をしっかり抜いて密着させます。
中塗りにて表面を平滑にし最後にトップコートを塗布して仕上げます。
トップコートの塗布はFRPの長寿命化にもつながる重要な工程です。
防水工事一覧
塩ビシート防水とウレタン防水の主な違いはメンテナンスです。
塗膜防水は5~8年に一度トップコートの塗り直しが必要ですが、塩ビシート防水は基本的にメンテナンスが不要です。
塩ビシート防水とウレタン防水の複合工法
冒頭で【貼る防水・塗る防水】について詳しく解説しましたが、この貼る・塗る防水の2種類以上を組み合わせて施工する防水工事を複合工法といいます。
各工法のメリットを活かし、デメリットを補い合うことで最適な防水性能を得ることができ、無駄な費用を削減できるため全体的なコストを抑えることができます。
複合工法は、用途や状況に応じて防水層の性能を最大化するための有効な選択肢です。
特にビルの屋上など広い面積や設備機器が多く複雑な形状を持つ建物には複合工法を選ぶことが重要です。
シャインでは複合工法の施工も行っております。
★複合工法について詳しくは施工事例をご覧ください!▽
流山市 第一生命ビルの屋上防水【20年耐久・塩ビシート防水とウレタン防水の複合工法】
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