雨仕舞いってなに?知らないと損する【雨から家を守る仕組みを解説】
2025.10.24 (Fri) 更新

みなさんこんにちは!
今週は雨の日が続き一気に気温が下がり寒くなりましたね!先週はまだ暑く半袖で過ごしていたと思うと寒暖差に体が追い付かない日々です…
さて、本日のテーマは【雨仕舞い】についてです!
目次
雨仕舞いとは?住まいを守る“見えない工夫”
「雨仕舞い」とは、建物に降りかかる雨水を建物内部に溜めず、外へ逃がすための仕組みや工夫のことです。
多くの方は「防水」と混同しがちですが、防水は“水を入れない”ことを目的にしているのに対し「雨仕舞い」は“入った雨水を中に溜めないよう逃がす”ことを目的としています。
つまり、雨仕舞いは建物の“水の通り道をつくる”技術。
雨がどこに流れ、どう逃がされていくかを計算して設計・施工することが大切です。
特に日本は雨が多く、台風やゲリラ豪雨も頻発する気候。だからこそ、雨仕舞いの良し悪しが家の寿命を左右します。
雨仕舞いが欠かせない理由
建物は、屋根材や外壁材といった様々な部材の集合体です。これらの部材の間には、必ず「隙間」や「継ぎ目」が存在します。風雨に晒されると、このわずかな隙間から水が浸入しようとします。
毛細管現象の阻止:部材同士のわずかな隙間に水が吸い上げられる現象(毛細管現象)は、雨漏りの大きな原因の一つです。雨仕舞いでは、あえて水の流れを断ち切る隙間(水切り)を設けるなどして、この現象を阻止します。
二次防水の確保:屋根材や外壁材(一次防水)の裏側には「防水紙(防水シート)」などの二次防水が必ず施工されます。雨仕舞いは、この二次防水を水の流れに沿って「下から上へ鱗のように」重ね、水が内部に逆流しない経路を確保することで、建物の命綱を守ります。
建物の長寿命化:雨水が建物内部に浸入し、木材が腐朽したり、鉄筋が錆びたりすると、建物の構造的な強度が著しく低下します。適切な雨仕舞いは、これらの劣化を未然に防ぎ、住宅の寿命を延ばすことに直結します。
雨仕舞いが甘いとどうなる?
建物は雨風にさらされる場所が多く、どんなに立派な外壁や屋根でも「絶対に水が入らない」ということはありません。
だからこそ「入ってしまう雨水を、どう逃がすか」がとても重要になります。
雨仕舞いが不十分だと、雨漏りや結露の原因になります。最初は小さなシミやカビ程度でも、放っておくと構造材が腐食したり、シロアリを呼び寄せたりと、深刻なダメージにつながることも。
特に、流山市・松戸市・柏市・野田市などの地域は、湿気が多く、風の吹き返しも強い関東内陸特有の気候。水が狭い隙間を伝って上昇する毛細管現象など、複雑な水の動きに対応するためには、緻密な雨仕舞いの施工が欠かせません。だからこそ、雨仕舞いは“見えないけれど超重要”な要素なのです!
雨仕舞いが大切な場所は?具体的にどんな部分のこと?
雨仕舞いは、屋根・外壁・窓まわり・ベランダなどのあらゆる部分に関係しており、その構造的な処理が、住まいの耐久性を大きく左右します。
雨仕舞いを正しく行うためには、いくつかの板金部材が欠かせません。
雨仕舞いを支える重要部材とその役割の代表的なものをわかりやすく紹介します。

屋根の雨仕舞い【水の流れをコントロールする技術】

屋根は最も雨に晒される部位であり、複雑な形状の部分ほど入念な雨仕舞いが求められます。
・防水シート(ルーフィング)
屋根材の下に敷かれるシートで、万が一屋根材の隙間から水が入っても、建物内部に浸水しないようにします。
・棟板金(むねばんきん)
屋根の頂部に取り付ける金属板で、屋根材の接合部を覆い、雨水の侵入を防ぎます。継ぎ目にはシーリング材を使い、風雨による巻き込みも防止。
・谷板金(たにばんきん)
屋根の谷部分に設置される板金で、雨水が集中する箇所から効率よく排水します。防水シートとの二重構造が基本です。
・軒先、ケラバの水切り
屋根の端部に設ける金具で、雨水を外へ流し、外壁への浸水を防ぎます。軒先には雨樋も設置され、地面へ排水されます。
重要ポイント「棟板金」や「谷板金」の納まり
棟板金と谷板金は、屋根の雨仕舞いにおいて非常に重要な部材であり、それぞれの納まり(取り付け方法や構造)は雨漏り防止と耐久性に直結します。
棟板金(むねばんきん)の納まり
棟板金は、屋根の頂部(棟)に取り付けられる金属製のカバーです。屋根材の接合部を覆い、雨水の侵入を防ぎます。
納まりのポイント
・下地材(貫板)の上に棟板金をかぶせ、ビスで固定します。
・棟板金の継ぎ目にはシーリング材を充填し、隙間からの浸水を防止。
・棟板金の端部はキャップ処理や折り返し加工で雨水の巻き込みを防ぎます。
・台風などの強風対策として、ビスの間隔や固定方法にも注意が必要です。
谷板金(たにばんきん)の納まり
谷板金は、屋根面同士が交差して凹んだ「谷」部分に設置される板金で、雨水を集めて排水する役割を担います。
納まりのポイント
・谷板金の下には防水シート(ルーフィング)を敷き、二重の防水構造に。
・谷板金の幅は十分に確保し、雨水がオーバーフローしないように設計。
・屋根材との取り合い部分には捨て板金や水切りを設け、雨水の流れをスムーズに。
・谷板金の素材はガルバリウム鋼板やステンレスが主流で、耐久性と防錆性に優れています。
これらの板金は、家の“見えない守り役”。
しかし経年劣化で釘が浮いたり、シーリングが切れると、そこから水が入り、雨漏りが起きることがあります。
台風や強風のあと、「バタバタ音がする」「板金が浮いて見える」と感じたら要注意。
早めの点検をおすすめします。
外壁の雨仕舞い【二次防水と水切りの役割】

外壁は「面」として広大であり、特に「開口部」や「取り合い」に注意が必要です。
・外壁と屋根の取り合い
外壁と屋根の取り合い(接合部)は、建物の中でも特に雨漏りのリスクが高い、非常に重要な雨仕舞いのポイントです。外壁と屋根が交わる部分は、屋根から流れてきた雨水と、外壁を伝ってきた雨水が集中するため、水の処理が複雑になります。この部位の雨仕舞いは、主に「雨押え板金(一次止水)」と「二次防水(水の逃げ道)」の2層構造で成り立っています。
・サッシ(窓まわり)
サッシは雨仕舞いにおける最大の弱点の一つです。サッシの周囲には、外壁材を施工する前に防水紙の「増し張り」や防水テープを隙間なく貼ります。特にサッシ下部では、水が下に流れ落ちるように、防水紙とテープを「逆巻き」にしないなど、重ね順の徹底が必須です。
・土台水切り
基礎と外壁の間に設置される金属製の部材。外壁の裏側に入ったわずかな雨水や湿気を、この水切りから外部に排出するための「逃げ道」の役割があります。通気構法の場合、ここが空気の入口ともなるため、防水紙を水切りの内側に確実に落とし込む必要があります。
・ベランダ、バルコニーの立ち上がり
ベランダの床面と外壁が接する立ち上がり部分は、防水層をしっかりと上部まで立ち上げ(笠木の下まで)、さらに壁との取り合いには水切りを設けるなどして、雨水が外壁内部へ回り込むのを阻止します。
重要ポイント「雨押え板金」

雨押え板金(あまおさえばんきん)とは、外壁と屋根が接する“境目”に取り付ける金属部材のことです。
特に、1階の下屋(げや)と2階の外壁が接する部分など、外壁を伝ってくる雨水が屋根側に流れ込みやすい場所に設置します。
納まりのポイント
・防水紙を屋根側から壁側へ「先張り」することで、雨水の侵入経路を遮断。
・板金の下に防水紙を差し込む形で施工し、二次防水を確保。
・外壁側に100mm以上の立ち上がりを設けることで、雨水の逆流を防止。
・板金の端部に「水返し」を設けて、雨水が壁側に流れ込むのを防ぐ。
・板金の重ねや折り返しで物理的に止水し、シーリングは補助的に使用。
・シーリング材は耐候性の高いものを選び、定期的な打ち替えが必要。
・板金を固定する桟木には、防虫防腐処理された木材を使用。
・ビスは六角ビスやステンレス製パッキン付きビスを使い、確実に固定。
2000年以降に建築された窯業サイディングの建物では、外壁に通気層が設けられています。
普通の雨押え板金を取り付けると、この通気層の下側が塞がれてしまいます。そうなると通気層の効果が低下してしまう可能性があります。
「換気雨押え」と呼ばれる穴の開いた雨押え板金の使用することで通気層を塞がずに雨押さえを設置することができます。
外壁の通気をしっかり取りたい人は「換気雨押え」の取り付けを検討してください。
雨仕舞いのメンテナンス
どんなに完璧な雨仕舞いも、時間と共に劣化していきます。定期的な点検と適切なメンテナンスは、住まいを守る上で欠かせません。
雨仕舞いに使用される部材には、耐久年数があります。以下の部位は特に劣化しやすく、メンテナンスが必要です。
棟板金のメンテナンス

谷板金のメンテナンス

雨押え板金のメンテナンス

特に、シーリング材の劣化は、雨水浸入リスクを格段に高めるため、最も分かりやすいサインとして重要です。ひび割れや、外壁との間に隙間ができているのを見つけたら、すぐに専門業者に相談しましょう。
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