メンテナンスフリーって本当?抜群の耐久性とデザイン性を兼ね備えた【タイル外壁】について徹底解説!
2024.09.27 (Fri) 更新
みなさんこんにちは!
あっという間に9月も後半になってきました!まだまだ日中は暑い日がありますが、夕方以降や朝は涼しくて気持ち良い気温になってきましたね!いい調子です!
さて、本日のテーマは【窯業系サイディング】についてです!
目次
タイル外壁とは?
タイルは粘土や土、石などの自然の無機物を原料とし、それらを約1300℃の超高温で焼き固めて生成した建材です。無機物を原料としているため変質しにくく、他の建材と比べて圧倒的に劣化や変色が起こりにくいのが特徴です。
また、立体的で高級感ある外観が魅力で、外壁のみに限らず内壁やお風呂場の装飾・保護などにも使用されます。
高性能でデザイン性にも優れていますが初期費用が比較的高いため標準仕様に採用しているハウスメーカーは少なく、クレバリーホームやパナソニックホームズなどのハウスメーカー独自のタイルを開発しているメーカー以外ではオプション対象となる場合が多いです。
耐久性が高くメンテナンス性い優れていることから「メンテナンスフリー」を謳うメーカーやインターネットの記事も多々ありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
今回は、タイル外壁のメリット・デメリットなどを紹介しつつ、メンテナンス性に関しても詳しく解説していきます!▽
タイル外壁のメリット・デメリット
メリット
優れた耐久性
タイル外壁の原料は石や土などの無機物ですが、道端の石や土が色褪せたり簡単に砕けたりしないように、これらの自然素材はそう簡単に劣化することはありません。
よって、無機物を原料としているタイル外壁も同様に劣化しにくく、様々な劣化要因▽に対して高い耐久性を発揮します。
●耐候性:外壁劣化の主な原因は「紫外線」ですが、タイル外壁は紫外線による影響を受けにくいため色褪せや変色、劣化などが起こりにくく、また雨風に対しても強い耐候性を発揮します。
●対傷性:タイル外壁は超高温で焼成しているため硬度が非常に高く、引っ掻いたり擦ったりしても傷付いたり欠けることはほとんどありません。
●親水性:タイル外壁は親水性という水に馴染みやすい性質を持っています。
この性質により、雨が降ると雨水がタイルの表面に薄い膜を形成して表面に付着した汚れを浮かせて落とすため、汚れが付きにくく、また付いた汚れも雨が降る度に落とされ、綺麗な外壁を長期に渡って保つことができます。
●耐水性:タイル外壁は超高温で焼き固めることで分子が緻密に結合するため吸水率が低く、水をほとんど浸透させません。よって、雨水が内部に染み込むなどして外壁が劣化するのを防ぎます。
外壁材は日々、強い日差しや雨風に晒される環境であるため、このように様々な面で優れた耐久性を発揮することで美観を長期的に維持することができるのが、タイル外壁の大きなメリットです。
高級感のあるデザイン
自然素材を焼き固めて作られたタイル外壁は、いわば「焼き物」です。
お茶碗などの焼き物特有の独特で唯一無二の質感が特徴的で、また自然素材ならではの高級感や重厚感も特徴です。
さらに、モダンテイストやナチュラルテイストなど様々なデザインに幅広く対応できるため、汎用性が高い点も魅力の一つです。
メンテナンスコストを抑えられる
タイル外壁が他の外壁材と大きく異なる点として、「塗装メンテナンスが不要」という点があります。
タイル外壁は建材そのものの耐久性が非常に高いため、塗装をしてもしなくても耐久性はほぼ変わりません。よって、基本的には始めから塗装はされておらず、無塗装です。場合によっては、艶を出すためのクリヤー塗装がされているケースもあります。
つまり、元々無塗装であるためもちろん再塗装の必要はなく、その分他の外壁材よりもメンテナンス費用を大幅に抑えることができるのです。
デメリット
初期費用が高い
他の外壁材と比較して、タイル外壁は初期費用が高めです。
タイル外壁は職人が1枚ずつ手作業で貼り付けていくため施工費が高くなりやすく、材料費と合わせて全体の費用が高くなるのです。
標準仕様でタイル外壁が採用されるハウスメーカーは少ないと先述しましたが、もしオプションで追加した場合は一般的には約100万~200万円ほど掛かります。決して安くはない金額ですよね…
新築でタイル外壁を採用したいときは、アクセントとして部分使いで採用するのが費用面にやさしくおすすめです。適用できるのかをハウスメーカーに確認してみるのも良いでしょう。
完全メンテナンスフリーではない
塗装メンテナンスが不要で、非常に優れた耐久性を持っているタイル外壁ですが、ではメンテナンスなど要らないのではないか?と言われると、そうではありません。
中には、メンテナンスフリーや50年近くメンテナンス不要!と謳っているハウスメーカーなどもありますが、決してこれらを鵜吞みにしてはいけません。
なぜなら、タイル外壁が劣化する原因は必ずしもタイルそのものにあるわけではないからです。
例えば、タイル外壁は目地部分をシーリングで埋めていますが、このシーリングの劣化を放置しているとそこから水分を吸収してタイルを傷めてしまう原因になります。また、タイルを接着する下の素地部分が劣化すると、タイルの浮きや剥離の原因となります。
高耐久なタイル外壁でも、定期的に点検やメンテナンスをする必要があります。完全にメンテナンスフリーの建材などはありませんので注意しましょう。
タイル外壁のメンテナンスについて
タイル外壁の主な劣化原因
シーリングの劣化
タイル外壁は、外壁材同士の隙間の目地部分をシーリングで埋めています。
このシーリングは紫外線や雨風によって劣化が進行しやすいため基本的に外壁材よりも寿命が短く、平均で10年前後、早いもので5年程度でメンテナンスを行う必要があります。
シーリングの劣化症状には破断(ひび割れ)や収縮(痩せ)などがあり、それらによって出来た隙間から雨水が侵入することで、雨漏りや外壁材の傷みの原因となります。
タイル外壁も”タイル自体”は耐久性が高いものの、シーリングの劣化部分から吸水してしまうリスクもありますので、必ず適切なタイミングに定期的にシーリングのメンテナンスを行うことが大切です。
タイルの剥離・剥落
タイル外壁は基本的に下地にタイルを貼り付けて施工していくため、その下地や素地が劣化してしまうとタイルの剥離や剝落の原因となります。
タイルの下地にはモルタルやベース用のサイディングが採用されていますが、特にモルタルは雨水を吸収しやすいため、タイル自体は吸水していなくても下地が吸水して徐々に劣化してしまい、接着力が低下してタイルが剝がれ落ちてしまうのです。
タイルが浮いていたり、外壁を手で触った際に下地がポロポロと落ちてくるようであれば、タイルに剥離や剝落の恐れがあるというサインです。
そのような状態で放置しておくと、万が一タイルが剥がれて落下した先に人が歩いていた場合に事故や大きな怪我に繋がる恐れがありますので、劣化症状を見かけたら出来るだけ早めに点検やメンテナンスを依頼しましょう。
タイル外壁のメンテナンス方法
タイル外壁では、メンテナンス時に全面的にタイルを張り替えるのは極めて稀で、基本的には部分補修・部分交換で施工を行います。
2008年からは点検時に打診棒でタイルに浮きや剥がれがないかを検査する「打診検査」が義務付けられています。タイルを専門の道具で叩いて行うのですが、技術を要する難しい方法なので必ず専門の業者に依頼しましょう。
その際にタイルの浮きや剝がれが見られた場合はタイルの張り替えを行いますが、タイルを施工する際には2パターンの施工方法があります↓
湿式工法
下地にモルタルを使用し、その上からタイルを貼り付けていく工法です。
職人が1枚1枚手作業で貼り付けていくため、仕上がりや耐久性は職人の技術によって大きく左右されます。
従来ではこのモルタルを使用した湿式工法が主流でしたが、モルタルは弾力性に欠けるため地震や衝撃などによる建物の動きを吸収して変形(追従)することが出来ず、
さらには紫外線や気温、湿度変化などよって起こる変形にも対応することが出来ないため、結果的にタイルに負荷がかかり、浮きや剥がれが発生してしまうというデメリットがありました。
このデメリットを解消するため、2006年からは追従性の高い弾性接着剤を使用した施工方法が拡大しました。それが乾式工法です。
乾式工法
下地にベースとなるサイディングを張り巡らせ、その上から弾性接着剤を用いてタイルを貼り付けていく工法で、現在の主流となっている施工方法です。
弾性(=伸縮性)を持つ接着剤であるため、建物の動きにしっかりと追従してタイルへの負担を減らします。
接着剤で貼り付けると聞くと、剝離の心配があるのではないかと不安になる方も多いと思いますが、近年の技術によって接着剤の性能は格段に上がっているため、接着力だけでなく耐震性にも優れています。
また、下地にはサイディングが使用していますが、外に晒されている状態ではないため外壁材として使用される時よりも経年劣化が起こりにくく、耐久性を保持したまま長期間長持ちします。
シーリング補修
先述したように、目地部分のシーリングが劣化するとその隙間から雨水が浸入して雨漏りや内部結露などの様々な劣化を引き起こします。
シーリングの寿命は長くて10年と言ったところなので、新築から5年程度経過したら定期的な点検やメンテナンスを行うようにしましょう。
タイル外壁の中には、シーリングレスで仕上げているハウスメーカーも多く存在しますが、目地シーリングが無くても外壁のわずかな隙間から浸水して防水紙にまで劣化が及ぶと、雨漏りなどを引き起こす可能性があります。
タイル外壁には定期的な点検・メンテナンスが必須
タイル外壁はよくメンテナンスフリーや50年メンテナンス不要!などと謳われることが多いですが、あくまで優れた耐久性を持っているのは「タイル」です。
タイル外壁にはタイルだけでなく、隙間を埋めるシーリングや貼り付ける際に下地となる部分などがありますが、
外壁材の劣化要因となるのはそのようなタイル以外の箇所であることが多いため、これらの箇所のメンテナンスを怠ってはいけないのです。※勿論タイル自体も割れやヒビが無いかを定期的に確認する必要があります。
タイル外壁も他の外壁材同様に長持ちさせるためには定期的な点検・メンテナンスは必須ですので、だいたい10~15年ごとに点検やメンテナンスを行うことをお勧めしています。
最後に
今回は、タイル外壁について解説しました。
タイル外壁は無機物を原料とし、色褪せしにくい・傷付きにくい・吸水性が低いなど様々な面で非常に優れた耐久性を持ち、また自然素材ならではの重厚感・高級感のある意匠性も特徴的な外壁材です。
タイルそのものの耐久性があまりにも高いためメンテナンスが不要と思われがちですが、タイル部分以外のシーリングや下地を定期的に点検・メンテナンスすることで、雨水の浸入を防いで劣化を抑制し、美しい外観を長期的に維持させることができます。
ネットやメーカーの情報を鵜吞みにせず、たとえ高耐久なタイル外壁であろうとも、10~15年程度の頻度でメンテナンスを行うことが、綺麗を保つ秘訣です。
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