屋根の中で一番重要って知ってた?【ルーフィング】の基礎知識を徹底解説!選ぶ際のポイントや絶対に選んではいけない製品などを紹介
2025.02.07 (Fri) 更新
みなさんこんにちは!
バレンタインが一週間後に迫ってきました!スーパーやショッピングモールなどで、色とりどりのチョコレートが並んでいてワクワクします!
物価は上がり続けていますが、たまには可愛いチョコレートを買ってみるなどしてプチ贅沢を楽しみたいですね♪
さて、本日のテーマは【ルーフィング】についてです!
目次
- 縁の下の力持ち「ルーフィング」
- ルーフィングとは?
- ルーフィングの役割
- 屋根リフォームでは軽視されがちなルーフィング
- コスト削減の対象になりやすい
- 「瑕疵担保期間10年」との関係性
- ルーフィングの劣化症状と雨漏りに繋がる理由
- ルーフィングの施工方法
- ①粘着式
- ②タッカー
- ③板金チップ+釘止め
- 施工過程(葺き替え工法の場合)
- ルーフィングの種類
- アスファルトルーフィング
- 改質アスファルトルーフィング
- 粘着式ルーフィング
- 高分子ルーフィング
- 高耐久不織布ルーフィング
- 透湿ルーフィング
- 遮熱ルーフィング
- ルーフィング選びで知っておくと便利なポイント
- 耐久性の高いものを使用しよう
- 絶対に使用してはいけないルーフィングがある?
- 業者選びも重要
- シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
縁の下の力持ち「ルーフィング」
ルーフィングは、屋根の防水機能の大幅を担っている非常に重要な建材です。
屋根材の下にあるため人の目に付かないこともあり、どちらかと言えば屋根の建材の中では影の薄い存在というイメージがありますが、実はルーフィングは雨漏りをはじめとした様々なリスクから屋根を守るために非常に重要な役割を果たしています。
人知れず大切なお住まいを守っている、まさに屋根にとって『縁の下の力持ち』のような存在、それがルーフィングなのです。
今回のブログでは、そんなルーフィングの重要性を徹底解説していきます!このブログを読んで少しでもルーフィングに対する考え方が変わってくださったら嬉しいです。
ルーフィングとは?
ルーフィングとは「屋根用の防水シート」のことで、屋根の下地(野地板)と屋根材の間に貼られています。
ルーフィングの他に「下葺き材」や「ルーフィングシート」、また多くがアスファルト製であるため「アスファルトルーフィング」とも呼ばれます。
主に屋根の内部(屋根裏)への雨水の侵入を防ぐための役割を担っている防水建材であり、屋根の建材において最も重要な建材と言っても過言ではないほどです。
また屋根材同様に様々なメーカーから用途に合わせた商品が開発されており、住宅用だけでもなんと約20種類以上のルーフィングが存在しています。
ルーフィングの役割
上記で少し触れたルーフィングの役割について、詳しく解説していきます。
ルーフィングの役割を一言で説明すると、ズバリ「防水」です。
「そもそも屋根材が防水機能を果たしているのでは?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に屋根は、屋根材を一次防水、ルーフィングを二次防水とする「二重防水構造」で成り立っています。
これは、スレートや瓦などの屋根材だけでは完全に雨水をシャットアウトすることは不可能だからです。
小雨程度の雨であれば、屋根材の一次防水のみで十分に雨水を防ぐことが出来ますが、問題は一定以上の強い風雨を受けた時です。
スレートや瓦屋根などの一般的な屋根材は、構造上どうしても隙間が出来てしまう部分があります。そこに台風や暴風雨などで横殴りの雨水が吹き込んでくると、その隙間から雨水が屋根材の下へと入ってしまいます。
しかし、ルーフィングがあることによって入り込んだ雨水は屋根裏まで浸入することなく、屋根材の隙間や軒先から排出されていくのです。
この時、もしルーフィングに劣化が生じていたり、穴が空いてしまっている場合はそこから屋根裏に雨水が浸入してしまい雨漏りに繋がります。
つまり極端な話、屋根はルーフィングさえしっかりとしていれば雨漏りは起こらないとも言えるのです。
屋根リフォームでは軽視されがちなルーフィング
屋根にとって非常に重要な役割を担っているルーフィングですが、実際は屋根リフォームにおいてあまり重視されていないのが現実です。
コスト削減の対象になりやすい
住宅を建てる際、特に分譲住宅や低価格物件では建築費用を安く抑えるために真っ先にコストを削られる部分とそうでない部分が存在します。
例えば、外から見て印象を左右する外壁材や屋根材には多くのコストがかけられますが、ルーフィングのように施工後一切目に付かなくなるような部分はコスト削減の対象になりやすいのです。
そのため多くの建物では品質<低価格でルーフィングを選ぶ傾向があります。実際、分譲住宅や低価格物件では「アスファルトルーフィング940」と呼ばれる最低限の基準のみを満たした最安値のルーフィングがよく使用されています。
「瑕疵担保期間10年」との関係性
ルーフィングの品質の基準には「住宅品質確保促進法(品確法)」という法律も関係しています。
この品確法という法律では、【新築住宅における瑕疵担保期間10年の義務化】が定められており、これは住宅の構造耐力上主要な部分(柱や壁)と雨漏りを防ぐ部分(屋根など)に不具合が見つかった場合、建物の引き渡しから10年以内であれば建設請負業者が責任を負って無償で補修を行わなければならない、といった内容になっています。
つまり裏を返せば「10年雨漏りが起こらなければ保証する必要は無くなる」と捉えられるため、業者の中で「ルーフィングは最低限10年持てば問題ない」という基準が生まれてしまっているのです。
ルーフィングの劣化症状と雨漏りに繋がる理由
新品のルーフィングは弾力性がありしなやかですが、年数が経つにつれて弾力性が無くなり、硬くゴワゴワとした手触りになります。
すると、柔軟性を失ったルーフィングは少しの衝撃で破れやすくなってしまいます。
ルーフィングのすぐ下には野地板と呼ばれる屋根の下地材があり、ルーフィングが破れてしまうと、そこから雨水が野地板に沁み込んでしまいます。
野地板は木材なので水分を含んだままの状態が続くと腐食が進んでしまい、最終的に雨漏りが発生してしまうのです。
ルーフィングの施工方法
ルーフィングは種類によって固定方法が3種類に分けられています。
①粘着式
粘着式ルーフィングと呼ばれる片面に粘着テープが付いているタイプのルーフィングは、そのまま下地に貼り付けていくことが出来ます。
穴を開けないため、穴の隙間から雨水が浸入するリスクが無いのがメリットですが、他の施工方法よりも多少コストがかかります。
②タッカー
タッカーと呼ばれる大型のホチキスのような道具で、コの字型の金属の固定部材を打ち込んでいく施工方法です。下地やルーフィングに穴が開くため、経年劣化などでそこから雨漏りが生じるリスクがあります。
タッカー
また、タッカーでの施工が可能なのは葺き替え工法(又は新築)に限られており、カバー工法ではタッカー施工はできません。
③板金チップ+釘止め
固定箇所に板金のチップを当て、高圧の釘打ち機で固定していく施工方法です。釘穴の上には
カバー工法で粘着式ルーフィング以外のルーフィングを使用する場合は、この施工方法が主流となっています。
タッカー同様にルーフィングに穴が空くため、雨漏りのリスクがあります。また。場合によってはカバー工法で釘止めとタッカーを併用することもあります。
また、タッカーや釘止めのような屋根に穴を開ける施工方法の場合、念のためタッカー・釘穴部分に防水シールを貼ることで耐久性を高めています(下画像参照)。
施工過程(葺き替え工法の場合)
古い屋根材や役物を撤去した後、劣化したルーフィングを剝がしていきます。
※カバー工法の際は役物を撤去し、既存の屋根材の上を綺麗に掃除してからルーフィングを貼り付けていきます。
写真のお客様のルーフィングは状態がかなり悪化しているものです。ルーフィングは劣化が進むと、硬くなってすぐに破れるようになってしまいます。
ルーフィングを剥がした後は、屋根材の上を綺麗に掃除します。
ルーフィングを軒先から貼り始めます。これは下から上へと重ねることで雨水の侵入を防ぐためです。
ルーフィング同士の重ね幅はメーカー毎に規定があり、縦横共に最低100㎜~200㎜以上重ねて貼る必要があります。
完成
ルーフィングの種類
ルーフィングには用途や特徴によって様々な種類が存在します。
アスファルトルーフィング
アスファルトルーフィングとは、名前の通りアスファルトを原紙に染み込ませたルーフィングです。
一般的にルーフィングと言えばこのアスファルトルーフィングが主流となっており、普及率も全体でトップを誇ります。
アスファルトは夏場に柔らかくなり、冬場には硬化するという、気温差による状態変化の性質を持っています。このアスファルトの性質によってひび割れや亀裂が入りやすく劣化しやすいため、耐久性は低く、耐用年数は10年程度です。
しかし、安くて最低限の耐用年数を満たしているルーフィングとしてコスト削減に打って付けであるため、低価格住宅や分譲住宅などでは現在でも好んで用いられています。
改質アスファルトルーフィング
アスファルトルーフィングの状態変化を克服するためにアスファルトにゴムや合成樹脂などを混ぜて耐久性を高めたルーフィングで、ゴムアスファルトルーフィングとも呼ばれています。
温度変化に強いだけでなく弾力性に優れているため伸びや曲げにも強く、また収縮性もあるのでタッカーや釘穴からの浸水を大幅に抑えることが出来ます。
耐用年数は約20年~30年で、改修工事の際に使用するルーフィングは、この改質アスファルトルーフィング以上のグレードの商品が好ましいと言われています。
粘着式ルーフィング
改質アスファルトルーフィングと性質は同じですが、片方の面がシールのようになっているルーフィングで、タッカーや釘を使わずに施工できるため雨漏りのリスクが低いという点が最大の特徴です。
近年普及率が大幅に増えており、シャインでもこの粘着式ルーフィングをよく使用しています。
また、耐久性が極めて低いパミールやコロニアルNEOなどの初期のノンアスベストスレート屋根は、釘やタッカーで固定するとかえって屋根材を更に傷めてしまう危険があるため、これらの屋根材にカバー工法を行う際は粘着式ルーフィングが最も適しています。
高分子ルーフィング
アスファルトではなく主に合成ゴムや合成樹脂を主成分としているルーフィングで、アスファルトが含まれていないため軽量なのが特徴ですが、耐久性や止水性は改質アスファルトルーフィングとほぼ同等で耐用年数もほとんど変わりません。
陸屋根や、金属屋根よりも自重が重い屋根に適しています。
高耐久不織布ルーフィング
不織布とは、織らずに化学処理や熱処理で作られた布状の素材のことで、「不織布マスク」を想像していただけると何となくイメージが付きやすいかと思います。
安価なルーフィングは紙製のため耐久性が低い一方で、不織布で出来たルーフィングは非常に丈夫で、耐用年数は30年以上とも言われています。
非常に高価なルーフィングですが、高い防水性を望む場合はおすすめの建材です。
透湿ルーフィング
雨水の侵入を抑えつつ、湿気は外に逃がす、という「透湿性」と呼ばれる性質を備えたルーフィングのことを、透湿ルーフィングといいます。
透湿性を備えていることで屋根の内部に溜まった湿気を効率的に排出できるため、内部結露や腐食を予防し、屋根材そのものの寿命を延ばすことが出来ます。
この透湿性は外壁施工においては基本の知識であり、戸建て住宅では以前から外壁内の結露対策として透湿性防水シートが使用されていました。
しかし、現在日本でのルーフィングのシェアは非透湿ルーフィングが95%を占めており、透湿ルーフィングはほとんど普及されていません。
この理由としては、屋根材で透湿性を実現するにはルーフィングと屋根材の間に通気層を設ける必要があるからです。
外壁では通気工法と呼ばれる通気層を設ける施工方法が一般的に浸透していますが、屋根に通気層を設けるためには外壁とはまた違った施工技術が必要であり、時間や労力、コストがかかるため難しいと言われているのです。
しかし、瓦屋根は形状の特性上、自然と通気層が出来るようになっているため、瓦屋根には透湿ルーフィングが非常におすすめです。
遮熱ルーフィング
遮熱ルーフィングは名前の通り遮熱性のあるルーフィングです。シートの表面のアルミ箔が熱を反射させることで遮熱効果を発揮します。
しかし、透湿ルーフィング同様に通気層を設ける必要があるため、施工できる屋根材が限られるのが難点です。
ルーフィング選びで知っておくと便利なポイント
耐久性の高いものを使用しよう
ルーフィングの耐久性は屋根のメンテナンス時期を左右します。
耐用年数の短いルーフィングを使用して雨漏りが発生してしまった場合、ルーフィングを交換するために一度屋根材を取り外さなければなりません。
瓦屋根以外の屋根では元の屋根材を再利用することはできないので、まだ屋根材自体の耐用年数や耐久性には問題が無いのにも関わらず、新しい屋根材と実質交換という形になります。
これ、とても勿体無い気がしませんか?どんなに高耐久な屋根材を使用しても、ルーフィングの耐久性が低いとルーフィングの方が早く劣化してしまい、屋根材はその効果をしっかりと最後まで発揮することが出来ません。
こういった事態を少しでも避けるために、ルーフィングを選ぶ際は出来るだけ「改質アスファルトルーフィング以上」のグレードがおすすめであり、
●屋根材の耐用年数<ルーフィングの耐用年数
●屋根材の耐用年数=ルーフィングの耐用年数
といった基準でルーフィングのグレードを決めると、屋根材もルーフィングも適切なメンテナンス時期にリフォームを行うことが可能になります。
また、ルーフィングは意外とコストパフォーマンスが高く、数万程度の費用負担でグレードを上げることが出来ます。
屋根材のグレードを上げるのには金額的に勇気がいりますが、ルーフィングのグレードアップは費用負担が少ない上に、屋根材のグレードアップ以上に屋根の寿命を延ばすのに非常に効果的です。ぜひご検討ください!
絶対に使用してはいけないルーフィングがある?
基本的に屋根リフォームの際には改質アスファルトルーフィング以上のグレードのルーフィングが望ましいとされていますが、「見積書にこの製品が記載されていたら危険!」という絶対にNGな製品があります。
それが、「アスファルトルーフィング940」という製品です。
アスファルトルーフィングの一種で、「940」という数字は㎡あたりの単位面積質量を表しています。
ルーフィングの最低基準を満たしている製品なので耐久性はもちろん低く、耐用年数はわずか10年で、しかも製造メーカーから正式に「10年しか持たない」というアナウンスが出されています。
上の図を見ても分かるように、わずか10年で柔軟性が完全に失われます。つまり10年以上経過するとほぼ確実に雨漏りが発生するようになるということです。そうだと分かっていて誰がこのルーフィングを採用するのでしょうか…。
安くて最低減の耐用年数を満たしているルーフィングとして施工業者としてはコスト削減に打って付けですが、見積書にアスファルトルーフィング940と書かれていたら、その業者はやめておいた方が良いかもしれません。
ただ、現在はネットの情報が普及していることでルーフィングが屋根にとっていかに重要な建材であるかの理解が徐々に広がってきているため、屋根の改修工事の際に安価で耐久性の低いルーフィングを使用するケースは減ってきています。
しかし、新築住宅ではまだまだ耐久性の低いアスファルトルーフィングが使用され続けているというのが現実なのです。
業者選びも重要
建物の新築の際にハウスメーカーからルーフィングについての説明はないことが多く、また屋根リフォームの際にも業者からルーフィングの詳細について事細かに説明するようなことはあまりありません。
だからこそルーフィングの重要性はつい見落とされがちです。
もちろん業者側から説明してくれるのが一番良いのですが、見積書を見て自分でも気になる部分を確認することをおすすめします。
その時、ルーフィングについて訪ねた際に、屋根の状態や屋根材の種類・性質によってどのようなルーフィングが合っているのかということをしっかりと説明出来る業者だと安心です。
ルーフィングはお客様の予算や希望する耐久性に応じて適合させることができる建材ですので、お客様のニーズに合わせたルーフィングの提案をしてくれる業者を探しましょう。
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