【要注意】難付着サイディングとは?塗装リフォーム前に知っておくべきポイント
2025.10.03 (Fri) 更新
みなさんこんにちは!
先日、休日に車を洗車したのですが、水をかけるとコロコロと水玉が転がっていって「やっぱり撥水コートってすごいなぁ」と感心しました。
汚れもつきにくく、見た目も長持ちするので助かりますよね。
でも実は、同じような機能を持った外壁材があるのをご存じでしょうか?
それが「難付着サイディング」と呼ばれるものです。
一見するとメンテナンスいらずのように見えますが、実は外壁塗装のときにちょっとした注意が必要なんです。
本日は、そんな難付着サイディングの特徴と、正しいメンテナンス方法についてお話していきます。
さて、本日のテーマは【難付着サイディング】についてです!
目次
- 難付着サイディングとは?
- なぜ塗装が難しいのか?
- 実際に過去の施工でこんな事例もありました!
- 難付着サイディングの見分け方
- 見分け方のポイント
- 難付着サイディングの正しい塗装方法とは?
- 通常の下塗りと専用の下塗りの密着性の違い
- シャインの難付着サイディングボードを塗装するポイント
- ポイント1. 築年数と外壁材の状態
- ポイント2. 含水率の数値
- ポイント3. 30倍スコープ(塗膜拡大顕微鏡)による防汚性コーティングの有無
- 【施工事例】難付着サイディングの塗装工事
- 千葉県流山市 大和ハウスにお住いのO様邸
- ▼現地調査
- ▼施工内容
- ▼完成
- 難付着サイディングにはエポキシ系シーラー
- よくある質問(Q&A)
- Q1. 自分の家が難付着サイディングかどうか分かりません。
- Q2. 難付着サイディングでも、塗装しないで放置していいのですか?
- Q3. 他の塗装業者で断られたのですが、対応できますか?
- 難付着サイディングまとめ
- シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
難付着サイディングとは?
サイディング外壁には、工場であらかじめ「色」や「模様」が焼き付け塗装されて出荷されます。その中で「汚れがつきにくい」「色あせしにくい」ように外壁の表面に特殊なコーティングがされているサイディング材を「難付着サイディング」と呼びます。
近年の住宅では、デザイン性や耐久性を高めるために特殊な加工を施した「難付着サイディング」が多く使われており、一見すると高級感があり、美しい外壁ですが、通常の塗装工事をおこなうと長持ちしないという大きな問題を抱えています。
代表的なものには以下のような種類があります。
【フッ素樹脂コーティング】
【無機系コーティング】
【光触媒コーティング】
【親水性コーティング】
これらはメーカー独自の技術で、汚れがつきにくく、美観が長持ちするというメリットがありますが、その分塗料も付着しにくい=再塗装が難しいという特徴があります。
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塗料って結局どれがいいの?代表的な塗料7種類を性能や価格で比べてみた【2025年最新版】
なぜ塗装が難しいのか?
難付着サイディングは、セルフクリーニング機能を持たせるため表面の特殊なコーティングにより汚れだけでなく塗料まで弾いてしまうため、従来の一般的な下塗り材では密着させることが非常に困難で、この下塗り材が特殊なコーティングの上で剥がれてしまう(付着しない)ため「難しい」という判断になってしまうのです。
実際に過去の施工でこんな事例もありました!
- 数年で塗膜がパリパリと剥がれてきた
- 色ムラや浮きが出てしまった
- 塗り替えたのに10年も持たなかった
これらは、外壁が難付着サイディングであることに気づかず、通常の塗装をしてしまったことが原因です。
難付着サイディングの見分け方
難付着サイディングは写真のように見た目は同じように見えるため見分けがつきません。
最も確実なのは、新築時の設計書や仕様書の確認です。メーカー名(ニチハ、ケイミュー、旭トステムなど)と製品名に「光セラ」「親水セラ」「プラチナコート」「セルフッ素」などのキーワードがあれば、難付着サイディングです。
見分け方のポイント
- 築10年以上でもチョーキング(白亜化)が起きていない
- 2001年以降に建てられた住宅
- ラッカーシンナーで拭いても塗膜が溶けない
難付着サイディングの正しい塗装方法とは?
難付着サイディングの特殊なコーティングに対し、ナノレベルで食い込み、強力に密着するように開発された専用の下塗り材(シーラー)が存在します。
この下塗り材を使用することで、従来の塗料では不可能だったコーティング面への強力な密着を実現し、その上に耐久性の高い塗料を重ね塗りすることが可能になります。
通常の下塗りと専用の下塗りの密着性の違い
難付着サイディングの下塗り材の重要性についてシャインが独自で検証を行いました。
検証に使用した難付着サイディングボードはケイミューの「エクセレージ・光セラ15 ARTIER」です。
難付着サイディングボードに通常の下塗り材を使用して塗装をしたもの、専用の下塗りを塗装したものを用意します。
密着テストとして碁盤目状に塗膜のカットを行い、テープを使って密着性を確認
結果は通常の下塗り材に塗膜剥がれが確認でき、専用の下塗り材には塗膜剥がれはありませんでした。
このように、難付着サイディングボードに通常の下塗りを行っても塗膜が密着していないことがわかります。
通常の下塗りでも一見塗装ができているように見えますが、塗膜が密着していないので早い段階で塗膜が剥がれてきてしまいます。
シャインの難付着サイディングボードを塗装するポイント
ポイント1. 築年数と外壁材の状態
シャインでは現地調査の際にまず、築年数と外壁の状態を確認します。
築10年〜15年程度で「チョーキング(白亜化)がない」場合は要注意し、色褪せがほとんど見られず築年数の割に美観が保たれている場合、高耐久な防汚性コーティングが施されている可能性が高いです。
ポイント2. 含水率の数値
次に含水率を調べます。通常含水率は、水廻りの周辺や構造的に壁面体内の通気構造が悪く湿気がこもりやすい場所が高くなります。含水率が高い箇所に塗装を行うと、外壁内部の湿気が外部へ抜け出そうとする際に、塗膜を押し上げてフクレや剥離を引き起こす原因となります。シャインでは『透湿性に特化した』機能性塗料での塗装をオススメ致します。
ポイント3. 30倍スコープ(塗膜拡大顕微鏡)による防汚性コーティングの有無
また、難付着サイディングの場合は特殊なコーティングがされており目視では判断が付かないため30倍スコープ(塗膜拡大顕微鏡)で確認します。
スコープからキラキラしたパールのような粒が見えた場合は、防汚性コーティングがされている可能性が高いです。難付着ではない外壁にはパールのような粒は見えません。
スコープでは難付着サイディングを判断する他に外壁の劣化状態を確認するとても大事な調査です。塗膜の表面がどうなっているのか、どのような塗料が使われているのか、旧塗膜の状態を確認し素材の選定の参考にもしていきます。
シャインでは、難付着サイディングの塗り替えの際は、最適な塗装プランをご提案しています。
【施工事例】難付着サイディングの塗装工事
千葉県流山市 大和ハウスにお住いのO様邸
O様邸は大和ハウスのお住まいで築17年経ち、大和ハウスのリフォームだと高額なため、大和ハウス施工実績のあるシャインへご依頼頂きました。
▼現地調査
O様邸は大和ハウス標準仕様の外壁である「DCウォール」が使用されており、表面が「XEコートM」と呼ばれる無機系のコーティングが施されている難付着サイディングでした。
難付着サイディングは塗装メンテナンスの際に塗料が付着しにくいという特性を持っているため、難付着サイディングに特化した専用の下塗り材の選定が重要です。
難付着サイディングには「水性パーフェクトシーラー」を下塗りに使用しました。
▼施工内容
- 難付着サイディング専用下塗り材:水性パーフェクトシーラー
- 外壁塗装:ダイヤスーパーセランフレックス(水性無機塗料)
ダイヤスーパーセランフレックスは、柔軟性に特化している塗膜なため、従来の無機塗料の「塗膜が硬いので割れやすい」というデメリットを解決し、無機塗料の高い耐久性を持ちながらも割れにくいという塗膜を実現しました。
また、透湿性にも優れており水滴は通さず水蒸気は通す性質(防水性+透湿性)を持ち、壁体内部の湿気を外へ逃がす機能があります。これにより、熱膨れや剥がれなどのリスクを抑えることができます。
特に、窯業系サイディングなど高気密高断熱住宅では外壁温度が非常に高くなることが分かっております。
大事なことは、防水を取りつつ同時に通気性の保持が必要不可欠になるため、透湿性に特化した塗料の選定が重要なのです。
参考記事▽
汚れにくいけど価格は高い?外壁塗装における【無機塗料】のメリット・デメリットを解説!
外壁塗装における無機塗料の相場とは?価格を左右するポイントや費用を少しでも抑えるための方法も解説!
▼完成
施工前
施工後
O様より職人のていねいな作業と技術力に満足しました。気になるところも直してもらい非常に良くして頂けました。仕上がりもとてもよくお願いして良かったです。
「120%以上の出来栄えです」とお褒めの言葉いただきまして、嬉しい限りでございます。
★千葉県流山市O様邸 施工事例はこちら▽
難付着サイディングにはエポキシ系シーラー
「外壁塗装の寿命は下塗りで決まる」と言われるほど、下塗り塗料の選定が重要です。
今回O様邸で使用した下塗り材「水性パーフェクトシーラー」は無機系・有機系素材に対応可能な水性高付着シーラーです。弱溶剤シーラーで培った付着技術を水性で実現しにおいが少なく人と環境にやさしい塗料です。
下地に対して高い浸透性と含浸補強性能を持つとともに、高い付着力が発現し難付着サイディングボードはもちろん各種外壁材に対応可能な塗料なのです。
冒頭でお話したように下塗りは難付着サイディングに限らず塗り替えを行う際にとても重要なのです。
よくある質問(Q&A)
Q1. 自分の家が難付着サイディングかどうか分かりません。
A. 築10〜15年以降のお住まいで「汚れが付きにくい外壁」と言われた場合は、その可能性があります。専門店による診断で確認が可能です。
Q2. 難付着サイディングでも、塗装しないで放置していいのですか?
A. 表面はキレイに見えても、目地のシーリング(コーキング)は劣化しています。放置すると雨漏りのリスクが高まりますので、点検をおすすめします。
Q3. 他の塗装業者で断られたのですが、対応できますか?
A. はい、可能です。シャインでは現地調査に伺いお住いの状態を診断し、最適な塗装プランを診断書を元にご提案させていただきます。診断・見積もりを無料で行っております。安心してご相談ください。
難付着サイディングまとめ
難付着サイディングは汚れがつきにくく、美観が長持ちするため「まだキレイだから大丈夫」とメンテナンスを先送りにしてしまう方も多いです。外壁材に劣化が見られなくても、外壁の目地やシーリング材は確実に劣化しています。
まだ大丈夫と思わず早めの点検が大切です。
難付着サイディングの塗り替えを行う際は、正しい知識と施工方法がなければ、塗装後すぐに不具合が起こる可能性があるため以下のことをチェックしておきましょう。
- 難付着サイディングは、特殊コーティングがされていて塗装が剥がれやすい
- 専用下塗り材を使用すれば塗装は可能
- 外壁の見極めと施工実績が重要
- 難付着サイディングの塗り替えはシーリング工事とセットで施工
「自分の家の外壁が難付着サイディングかどうかわからない…」という方は、ぜひ一度専門店による無料診断をおすすめします。
シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
有資格者による確かな診断力を武器に、お客様に最も合った提案をさせていただきます。
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シャインでは、そんなお客様の疑問や不安に寄り添えるように、具体的で丁寧な説明・対応を心掛けております。
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