松戸市 外壁屋根付帯塗装【厚みが特徴的なALC外壁を通気性を重視した塗料で塗装メンテナンス】
2024.09.05 (Thu)
千葉県松戸市 S様邸 施工データ
工事内容 | 外壁塗装・屋根塗装・付帯塗装 |
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施工カラー | |
築年数 | 15年 |
メーカー・商品 | 外壁塗装:セラコートアクア カラー:41・53 屋根塗装:ナノルーフ15 カラー:グラニットブラウン 付帯塗装:セミフロンマイルド カラー:シェルライト |
外壁使用塗料 | セラコートアクア カラー:41・53 |
屋根使用塗料 | ナノルーフ15 カラー:グラニットブラウン 塗料の特徴はこちらから! |
担当者より
この度、松戸市S様邸の外壁屋根付帯塗装工事をご依頼頂きまして無事完工致しました。
S様邸の外壁は吹き付け仕上げのALCパネルで、含水率(外壁が含む水分の割合)診断で20%を超える数値が検知され通気性に多少の懸念があり膨れリスクの可能性が考えられたため、透湿性の高い塗料での塗装メンテナンスを行いました。
屋根はスレート屋根で、全体的に苔やカビの広がり、色褪せなどの劣化が目立ちました。
既存状態を考慮して下地強化のため下塗りは2回行い、中塗り・上塗りには水谷ペイントの「ナノルーフ15」を使用しました。
シリコン塗料でありながら科学技術を凝縮させた性能の高さでフッ素塗料に並ぶ耐久性を持っている塗料です。
外壁工事の概要
高圧洗浄
最初の工程として、最大15Mpaの強い水圧で薬剤等も使用しながら汚れを除去していきます。
洗浄工程は、約1日かけてしっかりと行われます。経年によってこびりついた汚れをしっかりと除去することが塗料の密着に繋がるからです。
この洗浄作業を徹底することが美観性・耐久性に優れた美しい塗装を施すための大きなポイントなのです。
シーリング補修(増し打ち)
シーリングに劣化が見られたため、目地部分・サッシ廻り共に増し打ちにて補修を行いました。
ALCは厚みがある外壁材のため、増し打ち施工でも十分な耐久性を発揮することが出来ます。
【目地増し打ち】
【サッシ廻り増し打ち】
外壁塗装
意匠性のあるアクセント部分とベース部分で2色使いで仕上げました。
中塗り・上塗りには、ダイヤセラコートアクアを使用、お色はベース部分に41番、アクセント部分に53番を使用しました。
セラコートアクアは弾性塗料でありながらも優れた透湿性を持ち、さらに追従性、耐候性も兼ね備えた最強のシリコン塗料です。
【ベース部分】
【アクセント部分】
ALCの特性とメンテナンス注意点
ALCとは?
ALC外壁は「軽量気泡コンクリート」と呼ばれ、化学反応によって内部に無数の気泡を形成させたコンクリート外壁材です。
気泡が入ることによって通常の鉄筋コンクリートの約1/4の軽さとなり、さらに断熱・調湿・遮音などの様々な効果ももたらします。
厚みがある外壁材で、ヘーベルハウスのオリジナルALC外装材「ヘーベル」は75㎜、ミサワホームオリジナルのALC外装材「PALC」は80㎜の厚さを誇ります。一般的な厚さが14mm~16㎜と言われているサイディングボードより遥かに厚く、その厚みを活かした意匠性の高さも特徴の一つです。
また、完全無機質な自然素材(無機物)で作られているため、燃えにくく耐火性や防火性などにも優れており、さらには環境にもやさしい建材です。
ALCのメンテナンス注意点
定期的に塗装メンテナンスを行うこと
ALCの特性として、「吸水性が高い」という点があります。
ALCの特徴である細かい気泡は通常は塗料によって埋められていますが、塗膜の劣化やメンテナンス時の塗り残しなどで全ての気泡がしっかりと埋められていない場合があります。
すると、雨などによってそこが直接水に触れてしまうと雨水を吸収して外壁材の劣化を早めてしまいます。
また、ほとんどのALCには防水シートが無く、侵入してしまった水分の進行を抑えるための二次防水機能が備わっていません。水分が浸入するとダイレクトに外壁材の劣化に繋がるため、塗装の塗り替えは必ず定期的に行わなければなりません。
特にALCは「先打ちシーリング」と言って塗装の前にシーリング施工を行います。シーリングをメンテナンスする際に塗装メンテナンスも同時に行うことになりますので、
シーリングの耐用年数に合わせて約10年~15年程度の間隔で塗装メンテナンスを行うことを推奨しています。
透湿性を重視した塗装で膨れを防ぐ
定期的な塗装メンテナンスが重要と先述しましたが、塗装メンテナンスの際には塗料の種類にも注意しなければなりません。
よく、雨水の侵入を防ぐために防水塗料(弾性塗料)での塗装をおすすめする情報がネット上に多く載せられていますが、防水塗料の防水性が仇となって逆に施工不良を起こす可能性があるのです。
外壁材は内部に溜まった湿気や水分を水蒸気として外に排出することで通気性を保っています。
しかし、そこに防水塗料で塗装をしてしまうと湿気や水分は外に出ていくことが出来ずに外壁内に閉じ込められてしまうため、内部結露を引き起こして塗膜膨れや剥がれ、カビの発生の原因となってしまいます。
これらの劣化を引き起こさないためには、水分は通さずに湿気や水蒸気のみを通す「透湿性の高い塗料」を使用することをお勧めします。
雨水の侵入をしっかりとガードしつつ、内部に溜まった水分は外に排出されるので、外壁材を良好な状態に保つことが出来ます。
シーリングのメンテナンスは増し打ちでも可能
シーリングのメンテナンス方法は、古いシーリングを撤去して新しいシーリングを打ち直す「打ち替え工法」と既存のシーリングの上から新しいシーリングを重ねる「増し打ち工法」の2種類があり、基本的に目地シーリングのメンテナンスは打ち替えで行うのですが、ALCの場合増し打ちでの施工が可能です。
シーリング施工をする際には、【8~10㎜以上の厚みを作ってシーリングを充填すること】とされています。
これはシーリングが十分な機能を発揮するためにシーリングメーカーから推奨されているもので、この厚みが足りないと十分な耐久性が得られず短期間で打ち直しをすることになってしまいます。
サイディングボードの一般的な厚さは14㎜~16㎜で、この上から増し打ちで施工してしまうと8~10㎜以上の厚みを確保することは出来ないため、サイディングボードでは基本的に打ち替えでの施工が一般的となっています。
しかし、ALCは薄型でも30mm前後という非常に厚みのある外壁材ですので、増し打ちでも十分な厚みを確保することが出来ます。よって、最初のメンテナンス時から増し打ちが可能なのです。
打ち替えシーリングは撤去費用がかかるため、打ち替え施工が増し打ち施工に変更されるだけでも何十万近い大きな減額に繋がります。
特にALC外壁はパネル1枚のサイズが小さいため目地が多く、大量のシーリングを使用するため、それらの撤去の有無が全体的な施工費用を大きく左右します。
見積りなどでシーリングが打ち替えになっている場合は、増し打ちで対応できないか確認してみても良いでしょう。
屋根リフォーム工事の概要
高圧洗浄
外壁同様に強い水圧によって汚れを除去していきます。
屋根補修
各所にクラックが見られたため、専用のパテで補修しました。
屋根板金補修(シーリング補修)
屋根板金のシーリング補修を行いました。
また、屋根板金を固定している釘は打ち直しを行った後に釘頭にシーリングを盛りつけました。これは隙間からの雨水の浸入を防ぐために行う処理で、シャインではこの施工を標準施工として行っています。
各補修が完了した後は、塗装を行いました。
屋根塗装
S様邸は屋根材の劣化が激しく、下地材強化のために下塗りを2回を行いました。
中塗り・上塗り塗料には耐久年数15年の『ナノルーフ15』を使用、カラーはグラニットブラウンを採用しました。
塗料に含まれる物質をナノサイズ(原子や分子のスケール)で調整・制御するナノテクノロジー技術により塗料のポテンシャルを最大限に発揮することを可能にし、他社製品と品質の面で大きな差を付けています。
付帯工事の概要
ベランダ防水塗装
付帯補修
破風板の繋ぎ目のシーリング補修を行いました。
その他付帯塗装
完成
最後に点検をして完成です。
塗装をしないコンクリート床等は高圧洗浄にて経年の汚れをキレイに落としました。
松戸市のS様、この度の外壁付帯屋根塗装工事の際は大変お世話になりました。
アンケートも丁寧にお答え下さり嬉しく思います。
今後ともシャインを宜しくお願い致します。
気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい!