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断熱塗料との違いは?正直効果ってどうなの?これからの時期に大活躍な【遮熱塗料】について徹底解説!

2024.08.03 (Sat) 更新

みなさんこんにちは!

流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店のシャインです!

遂に8月に突入し、毎日厳しい暑さですね…!なんと最近世間ではコロナがまた流行っているとか何とか…(+_+)

こんな猛暑の中で熱なんて出したら辛すぎますね…健康にはくれぐれも気を付けましょう!

さて、本日のテーマは【遮熱塗料についてです!

遮熱塗料とは?

遮熱塗料とは、太陽光を反射する効果を持つ塗料です。

太陽光には熱線(赤外線)が含まれており、熱線が物体に当たることで熱が発生します。遮熱塗料は太陽光に含まれる熱線を効率良く反射することで熱の発生を抑え、室内の温度上昇の抑制に効果を発揮します。

正式名称では「高日射反射率塗料」と呼ばれ、「高日射反射率」という名前の通り熱線を高レベルで反射する性能を持っているため、

省エネ対策ヒートアイランド現象にも効果をもたらす塗料として、自治体によっては遮熱塗料で塗装を行うと補助金が出るなど、国からも推奨されている塗料です。

遮熱塗料と断熱塗料の違い

遮熱塗料と似たような性能を持つ塗料として、「断熱塗料」があります。この遮熱塗料と断熱塗料の違いがはっきりと理解できていない方も多いのではないでしょうか。

断熱塗料と遮熱塗料には単価や耐用年数など様々な違いがありますが、最も大きな違いは冬場の保温効果です。

遮熱塗料と断熱塗料、冬場の保温効果の違い

遮熱塗料と断熱塗料は共に室内温度の上昇を抑制するという特徴がありますが、それぞれ抑制する方法が異なり、

遮熱塗料は太陽光の熱線を効率良く反射することで室内の温度上昇を抑えるのに対して、断熱塗料は熱伝導(物体内において熱が高温から低温のところへ移動する習性)を抑制することによって、室内の温度上昇を抑えます。

熱伝導を抑える習性を持つ断熱塗料は、室内の熱を外に逃がさない効果があるため、冬場は室内の温度を暖かく保つことが出来ます。

しかし、この保温効果が遮熱塗料にはありません。遮熱塗料が備えているのはあくまで熱を反射する性能のみで、室内の保温には効果を発揮しないのです。

よって、遮熱塗料は夏場のみ効果を発揮するのに対して、断熱塗料は冬場も保温効果をもたらすため一年を通して光熱費を削減できるのです。

遮熱塗料のメリット・デメリット

遮熱塗料は太陽の熱を反射して室内の温度を快適に保ってくれます。国からも推奨されている高性能な塗料ですが、それぞれメリットもあればデメリットもありますので、それぞれ以下で詳しく解説していきます!▽

メリット

夏場の室内が快適になる

遮熱塗料の効果を最も実感できる季節は夏場です。

外壁や屋根に遮熱塗料を塗布することで、夏の強い日差しを高レベルで反射して室内の温度を上昇させることなく一定に保つことが出来ます。

また、遮熱塗料を塗布することで室内温度は一般住宅で-2℃程度下がる言われています。たった2度と思うかもしれませんが、-2℃程度の温度差でも体感温度としては比較的涼しく感じられます。

遮熱塗料の効果によって、夏場の灼熱の気温下でも快適な室内空間を実現させることが出来るのです。ただ、体感温度には個人差があるので絶対的な期待はしないのが賢明です。

省エネや節電に繋がる

遮熱塗料を塗布することで室内温度が2℃程度下がると先述しましたが、室内温度が下がることで冷房の設定温度も下げることが出来るため、電気代の節約にも繋がります。

また、室内温度が1度下がるごとにエアコン使用量は約10%削減できると言われていますので、冷房の使い過ぎを抑制して省エネ効果ももたらします。

夏場に掛かる電力及び電気代の多くはエアコンの使用によるものだと言われています。遮熱塗料の効果で室内を快適にすることによって、電気代やエアコンのエネルギー消費によるCO2の排出を少しでも抑えることが出来ます。

建材の熱による劣化を防ぐ

屋根や外壁などの建材は太陽光の熱線による影響で劣化が進みやすくなる傾向があります。

熱によって劣化が進んだ状態で更に雨風の影響をなどを受けると雨漏りを引き起こす原因にもなりかねません。

遮熱塗料を塗布することによって、太陽光の熱を反射して建材の表面温度の上昇を抑制するため、熱による建材へのダメージを軽減させることが出来ます。

デメリット

保温効果が無い

先述したように、遮熱塗料には保温効果がありません。

遮熱塗料の効果はあくまで外の熱を室内に伝えにくくするという効果であり、室内の熱(温度)を外に逃がさない効果、いわゆる保温性に対しては効果を発揮しません。

よって、冬場に得られる効果というのはあまり無く、冬が長く寒さが厳しい地方にはあまり適していない塗料とも言えます。

夏も冬も効果を発揮する塗料にしたい場合は、遮熱塗料ではなく保温効果も備えている断熱塗料を選びましょう。

劣化すると遮熱性は低下する

遮熱塗料に限らず全ての塗料の性能に対して言えることではありますが、塗膜は雨風の影響や経年によって徐々に劣化していきます。

そして、もちろん遮熱塗料の効果も塗膜の劣化に伴って徐々に低下していきます。

遮熱性を維持し続けるためには塗り替えなどのメンテナンスを行うのは勿論のこと、遮熱塗料は塗膜表面に汚れなどが付着していると太陽の光が反射しにくくなって遮熱効果が低下してしまうので、

日頃から定期的な洗浄などを行って綺麗な状態を保つことで、耐用年数を少しでも伸ばすことが出来ます。

価格が高い

遮熱塗料は一般的な塗料と比べて価格が高く、単価はメーカーによって異なりますが約3,000~5,000円/㎡と言われています。

一般的なシリコン塗料の平均単価は約2,300~3,000円/㎡とされているため、近年この価格差は徐々に縮まってきていますが、遮熱塗料の方が基本的に費用は掛かります。

遮熱塗料の効果って実際のところどうなの?

検証データの過信に注意

遮熱塗料の効果に関して、ネット上には様々な情報が載っています。

環境省が行った実験データを元にした記事や、サーモグラフィ画像の比較などで遮熱性をアピールしているものも見かけます。

しかしこの検証データ、よくよく見てみるとほとんどが【工場やプレハブ】に塗装して実験したデータなのです。

工場やプレハブと一般的な住宅ではあまりにも条件下に差があり過ぎるのはなんとなく分かるのではないでしょうか。

工場の屋根はほとんどがトタン屋根などの鉄板屋根であり、一般住宅のほぼ全ての屋根に備えられている断熱材もありません。屋根裏の空間なども作られていないでしょう。

ほとんどの遮熱塗料の検証データ試験は、こうした特定の条件下の結果でしかありません。

では全く効果が無いのか?と言われるとそういうことではなく、それを理解した上で効果を過信し過ぎないのが大切であるということを知っておいて欲しいのです。

では一般住宅における遮熱塗料の効果はどんなものかというと、最初の方でチラッと解説した通り、最大-2℃程度の室内温度の低下が平均的な効果であると言えます。

平均的というのは、屋根材の種類や建物の階数、屋根裏の有無、日当たりの良さなど住まいの環境や立地によって得られる効果はそれぞれ異なるからです。

塗料の色によって効果に差が生まれる

また、塗料の色によっても効果に差が生まれます。

夏の洋服などを選ぶ際に、「黒は熱を吸収するから暑そう…」などと考えたことはありませんか?一般的に、白は熱を反射し、黒は熱を吸収すると言われています。これは塗料においても同じです。

下の画像はサーモアイシリーズの色見本です。右下に赤文字で数値が書いてありまが、これは熱の反射率を示しています。(※全:全日射反射率・近:近赤外日射反射率)

全く同じ塗料でも白系の色と黒系の色で反射率にはかなりの差があることが分かります。

白系の色


黒系の色

白系の色を塗った場合の方が遮熱塗料の本領を発揮できると考えられますので、自分の中の完成イメージと擦り合わせながら検討してみるのも良いかもしれません。

断熱材との併用でより効果がアップ

遮熱塗料を使用して室内温度の快適さを高めるためには、断熱材との併用が効果的です。

断熱材は熱伝導率を抑えて熱が室内に入り込むのを防ぎます。遮熱塗料の熱を反射する性能とダブルで効果を発揮することによって、より室内温度の上昇を抑えられるため、遮熱塗料は断熱材と併用して活用するのが望ましいと言えるでしょう。

また遮熱塗料には断熱効果は無いため、寒い時期に熱を室内に閉じ込めておく機能はありません。冬場のことも考慮すると、断熱材の存在はマストであるとも考えられます。

遮熱塗料の効果を実感できる家

金属屋根

トタン屋根やガルバリウム鋼板などの金属屋根は熱伝導率が高く太陽の熱が屋根全体に伝わりやすいため、スレート屋根の家と比べて室内温度が上昇しやすい傾向があります。

遮熱塗料で塗装することによって太陽光を反射して、室内へ熱を伝わりにくくすることが可能です。

吹き抜け天井の家

「吹き抜け」とは、天井の一部を抜いて複数の階層をひとつに繋げた間取りのことで、天井位置が高くなることで開放的な空間を演出できることで人気です。

お洒落でデザイン性のある空間構成ですが、吹き抜け天井があると屋根の表面温度が室内温度に直結するため、内がどうしても暑くなりやすい傾向があります。

また、天井が高いと空間全体が広くなるため冷房が全体に行き渡りにくいというのも室内温度が高い原因でもあります。

屋根を遮熱塗料で塗装することで、屋根の表面温度を下げて結果的に室内温度も低下させることが出来るのです。

代表的な遮熱塗料の種類

エシカルプロクール

エシカルプロクールは、精密機器の熱対策に用いられる高性能なセラミックス(天然の鉱物を調合して製造される素材)が含まれており、太陽光の熱線に対して「反射」と「放熱」のダブルの効果で高い遮熱性を発揮します。

また、通常の遮熱塗料に含まれるセラミックスよりも細かい粒子で構成されているため、塗膜の緻密性が非常に高いのが特徴です。

・フッ素系塗料【エシカルプロクールF】
・シリコン系塗料【エシカルプロクールSi】
・アクリル系塗料【エシカルプロクールA】

の3種類を展開しており、全て水性塗料であるため環境にもやさしく、塗料独特の臭いもしません。

また、エシカルプロクールSiは日本産業規格【JIS】の水性部門を取得しているJIS認証製品でもあり、製品の安全性や高品質が保証されています。

★エシカルプロクールに関してはこちらのブログで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください!▽

サーモアイシリーズ

サーモアイシリーズは、日本ペイントより販売されている屋根用の遮熱塗料です。

日本ペイントは反射性能を有する下塗り剤の開発に着手し、下塗り塗料にも遮熱技術を採用して上塗り塗料とのダブルの効果でより強い遮熱性を実現させました。

さらに、上塗り塗料には【赤外線透過テクノロジー】という顔料技術を採用し、上塗り層で反射しきれなかった熱線を透過させることで下塗り塗料の遮熱性を最大限に引き出せるようにしました。

・シリコン系塗料【サーモアイSi】
・フッ素系塗料【サーモアイ4F】
・耐UV特殊ウレタン樹脂配合の【サーモアイUV】
・錆に強い【サーモアイヤネガード】
・1液タイプのシリコン系塗料【サーモアイ1液Si】

の5種類を展開しており、シリーズの中で最も耐候性に優れているのはフッ素樹脂を配合しているサーモアイ4Fです。

カラー展開も全40色と豊富で、淡い色味からハッキリとした色味まで様々です。

クールタイトシリーズ

クールタイトシリーズは、エスケー化研より販売されている屋根用の遮熱塗料です。

特殊ポリウレタン樹脂を主原料とした塗料で、太陽光を反射させて、屋根材の表面やそれに伴う室内の温度上昇を防ぎます。

また低汚染機能防カビ・防藻機能も備えているため、遮熱性を低下させる要因である塗膜表面の汚れの付着を抑え、しっかりと太陽光を反射して長期的に優れた遮熱性を保持します。

・ウレタン系塗料【クールタイト】・うち金属屋根用【クールタイトEL工法】
・シリコン系塗料【クールタイトSi】
・フッ素系塗料【クールタイトF】
・水性塗料の【水性クールタイトシリコン】・【水性クールタイトフッソ】

の6種類を展開しており、カラーバリエーションも40種類以上と非常に豊富です。

最後に

今回は、遮熱塗料に関して、断熱塗料との違いやメリット・デメリット、実際の効果などについて解説しました。

遮熱塗料には建物の温度上昇を抑える効果がありますが、熱を閉じ込めておく習性はありません。一年を通して快適な室内空間を維持するためには、断熱材と併用するのがおすすめです。

遮熱塗料はこれからが本領を発揮する季節になります。特にここ数年の夏場の暑さは健康被害をももたらす厳しい暑さになっているため、

ご高齢の方やお子さんのいるご家庭などは室内温度を快適にすることで熱中症や脱水症状を予防することも出来ます。是非塗り替えの際は遮熱塗料を検討してみてください!

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