現在屋根材シェア率ナンバーワン!高耐久且つ軽量で耐震性に優れた屋根材【金属屋根(ガルバリウム鋼板)】について徹底解説!
2024.11.09 (Sat) 更新
みなさんこんにちは!
今週の後半あたりから急激に寒くなってきました…もう体感は完全に冬です(*_*)ここ数年は気温が変わるタイミングが読めないので実は衣替えを未だに渋っていましたが、そろそろ完全に夏服は仕舞っても大丈夫かな…
さて、本日のテーマは【金属屋根】についてです!
目次
金属屋根とは?
金属屋根とは、その名の通り金属を使用した屋根材です。
軽量で加工がしやすいことから戸建住宅はもちろん、商業施設や工場、美術館や博物館などにも採用されています。
意外だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、現在スレート屋根や瓦屋根を抜いて屋根材で最も多くのシェアを誇っており、素材別で最も多く使用されているのは金属屋根なのです。
金属屋根と言っても、一般住宅に採用されている金属屋根の多くは「鋼板(こうはん)」と呼ばれる鉄を主成分とした合金の強度や靭性を人工的に高めた素材を使用しており、耐久性を上げるためにメッキや塗装を施しています。
この仕上げの方法や種類によって、様々な鋼板(金属屋根)が存在します。主な金属屋根の種類を以下で一つずつ解説していきます。▽
金属屋根の種類
ガルバリウム鋼板
金属屋根の中でも最もメジャーなのがガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板は、「亜鉛」「アルミ」「シリコン」を組み合わせた合金(=ガルバリウム)でメッキされた鋼板のことで、「アルミ亜鉛合金めっき鋼板」とも呼びます。
アルミが含まれているため非常に軽量で、また金属屋根の中ではリーズナブルな価格なため比較的取り入れやすく、高い人気を誇ります。
耐久性は抜群ですが潮風に弱い傾向があるので、沿岸地域などでは塩害に注意して使用しなければなりません。
ジンカリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とジンカリウム鋼板の違いは亜鉛とシリコンの含まれている量で、それ以外はガルバリウム鋼板とほぼ同様の鋼材です。
また日本のジンカリウム鋼板は表面に石粒が吹き付けられているものがあり、石粒があるものをジンカリウム鋼板と呼ぶケースもあります。
表面の石粒は特殊な製法で着色されており色褪せすることがないため、塗装メンテナンスが不要でメンテナンス性が高いのが大きな特徴です。また石粒のコーティングが鋼板の保護の役割を果たしているため鉄部分が潮風に当たりにくく、塩害を防ぎます。
トタン
トタン屋根は、鋼板を亜鉛でメッキした素材です。
低コストで施工が簡単なため高度経済成長期に積極的に住宅に採用されていましたが、耐久性が低く現在はリフォームなどで屋根材に使用されることはほとんどありません。
ステンレス屋根
ステンレス屋根は、鉄を主成分としてクロムやニッケルを含んだ合金の屋根材です。
金属屋根の中でもトップクラスの耐久性を誇り、耐用年数は約50年と言われていますが、単価が他の金属屋根の約2倍と非常に高額なのと施工できる業者が少ないため、普及率は低いのが現状です。しかし、その耐久性の高さから戸建て住宅よりも学校や宿泊施設などの公共大型施設などでよく使用されています。
チタン
チタン屋根は耐食性や強度に優れたチタンという金属を素材とした屋根材です。
ステンレス屋根よりもさらに耐久性に優れており、また価格も金属屋根の中では最も高額です。
一般住宅で使用されることはほとんどありませんが、耐震性や長持ちすることが重視される寺社仏閣や大型建築物に採用され、浅草寺や東京ビックサイトなどが挙げられます。
銅板
銅板は銅で出来た屋根材ですが、住宅ではなく主に寺社仏閣で使用されます。
緑青(ろくしょう)と呼ばれる経年変化で表面に出来る緑色の錆びが特徴的で、独特の風合いや重厚感を醸し出すだけでなく、錆への抵抗力を高めて銅の内部の腐食を防ぐという効果もあります。
金属屋根のメリット・デメリット
メリット
耐久性が高い
トタン屋根を除く金属屋根は全体的に耐久性が高いのがメリットです。
金属はスレート屋根などと比較してもひび割れしにくく、また金属素材はカビやコケ、藻などが発生しにくい傾向があります。
「金属は錆びやすいもの」というイメージを持つ方も多いと思いますが、ステンレスやチタンは錆びにくいという特徴があり、またガルバリウム鋼板も錆びの原因となる傷が発生した際に「自己修復作用」がはたらくことで、内部の鉄部分が腐食して錆びが発生してしまうことを防ぎます。
また、金属屋根は水捌けが良いので緩い勾配の屋根でもしっかりと高い防水性を発揮します。
コストパフォーマンスに優れている
コストパフォーマンスの面は特にガルバリウム鋼板が非常に優れています。
ガルバリウム鋼板は耐用年数が約25~35年と比較的長く、耐久性の高い屋根材です。錆に強く優れた耐食性を発揮し、さらに軽量で耐震性にも優れています。
このように耐久性が高く耐用年数が長いと、その分メンテナンスの頻度が下がります。また、ガルバリウム鋼板はカバー工法での施工が可能なため、葺き替え工法しか選択肢の無い瓦屋根などと比較してもメンテナンス費用を比較的抑えることが出来ます。
初期費用はスレート屋根などの他の安価な屋根材の方が安く済むかもしれませんが、長期的に見た時に性能面とメンテナンスのトータルコストを考えて、コストパフォーマンスに優れているのはガルバリウム鋼板です。
軽量で耐震性に優れている
金属屋根最大のメリットとも言えるのが、「軽さ」です。
金属屋根は瓦屋根の約10分の1以下、スレート屋根の約3分の1~4分の1と言われ、全ての屋根材の中で最も軽量です。
同じ壁量でも、屋根が軽い方が耐震性は格段にアップします。これは屋根が軽いと建物全体の重量が小さくなるため、地震の揺れが発生した際に建物にかかる負担も小さくなり、相対的に耐震性を向上させることができるからです。
住宅の耐震性能は建物の重量(特に上に乗せる屋根材)が大きく影響しますので、軽量な金属屋根は耐震性に優れた屋根材なのです。
デメリット
初期費用が高額
ガルバリウム鋼板、ステンレス屋根、銅板などは施工の際に技術力や手間が必要なため施工コストが高く、その分初期費用が高額になる傾向があります。(トタン屋根は安価)
また金属屋根は薄いため、屋根材の種類によっては断熱材や防音対策の施工を追加で行う必要がありますので、それでさらに追加で費用が発生することもあります。
断熱性・遮音性に劣る
先述したように、金属屋根は薄い金属なので遮音性が低く、雨音などが室内に響きやすい傾向があります。また、熱伝導率が高い金属が素材であるため、断熱性も低いと言われています。
しかし、近年では静音効果に優れたガルバリウム鋼板の建材がラインナップされていたり、断熱材一体型の金属屋根材なども販売されています。
さらに、下地材と屋根材の間に隙間を空けて空気層を作ることで、遮音性・断熱性の低さを解消する施工方法の工夫などもなされています。
全く錆びないわけではない
先ほどメリットとして「錆びにくい」という耐久性の高さを挙げましたが、やはり「錆びにくいように工夫を施している金属」であることには変わりないため、全く錆びないという訳ではありません。
特に沿岸部の住宅では錆びやすい傾向があります。沿岸部は潮風によって屋根材に塩分が付着しやすく、それが屋根材を腐食させて錆びを発生させる原因となります。
一部のガルバリウム鋼板の商品などは塩害の予防に特化しているものもありますが、海に近い地域で金属屋根を採用する場合は基本的に注意が必要です。
金属屋根のメンテナンスについて
金属屋根の主な劣化症状とメンテナンス方法
傷やへこみ
金属屋根はスレート屋根などに比べてひび割れしにくく耐久性がありますが、強風や台風の際の飛来物などで傷やへこみが出来る可能性があります。
金属屋根は防水性を補うために塗装が施してあり(一部の石粒吹き付けなどの屋根材を除く)、傷が付いてその塗装が剝がれてしまうと剝がれた箇所の金属部分が雨水や紫外線の影響を直に受けてしまうため、腐食が進んで錆びに繋がります。
ガルバリウム鋼板のように傷に対して自己修復機能が備わっている商品もありますが、長期的に放置していたり傷が大きい場合は修復が追いつかず錆びてしまいます。また、飛来物によってへこみが生じると水が溜まり、そこから錆びが発生するパターンもあります。
傷やへこみが発生していても内部の金属に影響が無く錆びも発生していなければ、コーキングなどの部分補修を行ったのち、塗装でメンテナンスする事が可能です。
5年置きに定期点検を行うほか、台風や強風の日の後にも点検を行うとより早く劣化を発見して錆びに繋がる前に補修することが出来ます。
錆び
金属屋根の最大の天敵はやはり「錆び」です。
ガルバリウム鋼板は錆びに強い金属屋根ですが、傷がついてメッキ層が剥がれるとそこから錆びが発生したり、ホコリやゴミなどの汚れの付着を長期間放置していると、それらに含まれる物質に反応して酸化し、錆びに繋がる場合もあります。
錆びには種類があり、白錆→赤錆の順で進行していき、それと別途に周囲の金属や金属部材などが原因で錆びが発生することもあります(もらい錆び)。
●白錆:亜鉛やアルミニウムの表面に白い無数の斑点として発生する。錆びの初期段階であり、耐久性に深刻な影響を与えるものではない。軽度なものは濡れた布と乾いた布で拭き取ることが出来る。
●赤錆:ガルバリウム鋼板の表面が傷つくことで発生し、一般的な錆びと呼ばれるもの。放置していると鉄を腐食させてしまうため早期の補修が必要。
●もらい錆:テレビのアンテナの支柱や屋根材のビスやボルトが錆びていると、そこからもらってしまう錆び。
錆びは一度発生するとどんどん広がるので、放置していると最終的に屋根に穴が空いてしまうこともあります。穴が開いてしまうと雨漏りの原因になるだけでなく、進行すれば屋根材内部の防水シートや野地板までをも傷めてしまいますので、早い段階で補修をしなければなりません。
錆びが発生している場合、穴開きが無ければ基本的に塗装でのメンテナンスが可能ですが、その際にはしっかりと防錆処理を行う必要があります。
ケレン作業と高圧洗浄でしっかりと錆びを落とし、下塗りでは錆止め入りの下塗り材を使用、その後中塗り→上塗りで仕上げます。このメンテナンス時の防錆処理が、その後の屋根材を長持ちさせるためのカギとなります。
なお、錆びが進行してすでに屋根に穴が開いてしまっている場合は塗装でのメンテナンスは出来ないため、カバー工法などで施工することになります。
色褪せ・変色
初期段階の劣化現象は、色褪せや退色です。
金属屋根に限った話ではありませんが、塗装は紫外線を浴び続けると劣化し、色褪せが発生します。塗膜の劣化を放置していると美観に影響が出るだけでなく、防水性なども低下するため屋根材自体の劣化に繋がります。
金属屋根の場合は防水性が落ちると錆びが発生してしまうリスクがありますので、定期的に塗装メンテナンスを行うことが大切です。
色褪せや退色も塗装メンテナンスの指標となりますが、点検時に表面にチョーキングが見られたら塗膜劣化のサインですので、塗装メンテナンスを行うようにしましょう。
金属屋根のメンテナンス注意点・ポイント
劣化状態に合ったメンテナンスをしよう
金属屋根の劣化は、まず色褪せや退色、チョーキング現象から始まり、それらを放置していたり汚れが蓄積されると錆びが発生します。
そして錆びは徐々に広がり、最終的に屋根材に穴が開いてしまいます。穴あきがあると雨漏りの原因となり、最悪の場合、野地板を腐食させてしまいます。
このように金属屋根の劣化は段階を踏んでいくため、それぞれの劣化状況に合ったメンテナンス方法で施工をしましょう。
●まず、屋根材の一部に錆びやめくれが発生していた場合は部分補修が可能です。しかし、場所や劣化の進行具合によっては棟板金の補修が必要だったり内部腐食が発生して部分補修のみで対応できない可能性もありますので、専門家にしっかりと点検をしてもらいましょう。
●チョーキング現象や色褪せが発生している、軽度な錆びが全体に発生しているなどの場合は塗装メンテナンスで対応可能です。なお、塗装の際には施工不良を防ぐため、必ずケレン作業や錆止め塗装などの防錆処理をきっちりと行ってくれる業者を選びましょう。
●重度の錆びが発生している場合、塗装での補修は不可能だと判断された場合はカバー工法でのメンテナンスとなります。
カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる施工方法で、金属屋根は軽量なためカバー工法は向いています。上から被せる屋根材も同様に金属屋根(ガルバリウム鋼板)が良いでしょう。
●雨漏りが発生していたり、錆びが進行して穴あきがあったりする場合は防水シートや野地板まで劣化が進んでしまっているため、葺き替え工法でのメンテナンスを行います。
葺き替え工法は既存の屋根材を撤去して新しい屋根材を貼り付ける施工方法で、撤去費用や廃材処分費が何十万単位でプラスされるため、カバー工法よりも高額になってしまいます。しかし、内部からすべて取り換えるため耐久性は新品同様の仕上がりとなります。
このように劣化が進むほど施工の手間がかかり施工費用も高額になっていきますので、出来るだけ早い段階で補修を行うことをお勧めします。
汚れを定期的に落とすことが大切
金属屋根は、埃や塩分、鳥の糞などの汚れの付着を放置しているとそこから錆びが発生してしまいます。
年に数回程度、ホースなどで軽く全体を水洗いして汚れを落とすだけでも耐用年数がぐんと伸びます(高圧洗浄はNG)。
しかし屋根の洗浄は高所作業となるため自分で行う事は危険です。業者に依頼するか、定期点検の際に水洗いもお願いするのが良いでしょう。
ガルバリウム鋼板の屋根はメンテナンスフリーではない
金属屋根の中でもガルバリウム鋼板は耐久性が高く錆びにも強いため「メンテナンスフリー」と言われることがありますが、そもそもメンテナンスフリーの建材などは存在しません。
どんなに耐久性が高くても、金属である以上錆びが発生するリスクは伴います。耐用年数約25~35年と言われているガルバリウム鋼板であっても、定期的なメンテナンスは欠かせません。
ガルバリウム鋼板の塗り替え時期の目安は一般的に10~15年と言われています。5年置きに定期点検を行い、新築から10~15年を目安に塗装メンテナンス、その後は状況に応じてカバー工法や葺き替え工法を取り入れるか検討するのがオススメです。
また、ガルバリウム鋼板は塗料が付着しにくいという特性があるため、適切な下塗り塗料の選定などについて専門的な知識が必要になります。知識の無い業者に依頼すると施工不良の原因になってしまうため、業者選びは慎重に行いましょう。
最後に
今回は、金属屋根について解説しました。
金属屋根は種類が豊富で、戸建て住宅のみならず大型施設や寺社仏閣などにも使用されており、屋根材の中でナンバーワンの普及率を誇る屋根材です。特に近年戸建て住宅で大幅に普及しているガルバリウム鋼板は、金属の錆びやすいというイメージを払拭するレベルの高い耐食性を持ち、耐久性に非常に優れています。
その耐久性の高さからメンテナンスフリーと言われることもありますが、どんなに建材が優れていても美しい状態や耐久性を維持するためには定期的にメンテナンスを行うことが重要です。
メンテナンス方法は、部分補修、塗り替え、カバー工法、葺き替えなどがありますので、知識ある専門的の点検の元、既存屋根の状態に最も適したメンテナンス方法を提案してもらうのがオススメです。
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