【大工工事の現場】玄関ポーチ(庇・柱)が完成!意匠性と防水性を両立した仕上がりに
2026.05.22 (Fri) 更新

みなさんこんにちは!
今回は、前回のウッドデッキ新設に引き続き大工工事の様子をお届けします。
柏市K様邸の玄関ポーチ(庇・柱)の改修工事の様子を、大工のこだわりポイントと共に一挙にご紹介します。
「意匠性と防水性の両立」にこだわり、美観を損なわずにガルバリウム鋼板でスタイリッシュに仕上げた庇と気品ある柱に全力を注いだ現場です。
さて、本日のテーマは【シャインの大工工事(玄関ポーチ)】についてです!
目次
柏市K様邸玄関ポーチ(庇・柱)【ビフォー・アフター】
柏市のK様邸は、築44年という歴史ある輸入住宅のお住まいです。
今回は、お家の顔である「玄関ポーチ」の改修工事です。
長年の雨風で「玄関庇(ひさし)からの雨漏り」と「支えている柱の腐食」により柱の強度が著しく低下し、庇全体が重みで傾き始めていたのです。
「足場を組むタイミングでまとめて直したい」とご相談いただき、玄関ポーチ(庇・柱)を新しく作り直すことになりました。
現地調査で発覚した劣化症状

玄関庇木部の腐食
K様邸玄関ポーチ
玄関庇の腐食
K様邸の玄関庇には伝統的な雨どいの一つである「鎖樋(くさりとい)」が使われていましたが、
この鎖樋付け根付近の木材が特に傷んでいました。
鎖樋は特徴的な形の樋をいくつも連結して鎖状になったもので、見た目が美しい反面、通常の竪樋と比べて排水能力が低いため、大雨の際に排水が追いつかないことがあります。
長年の雨水がスムーズに流れず、風などの影響で庇の裏側(軒天)へ水が伝い、じわじわと木材を湿らせ続けたことが考えられます。
また庇の角(コーナー部分)が黒ずんで腐食し、木材が一部欠けて隙間が空いてしまっているのが分かります。
木は水分を含むと柔らかくなり、そこから一気に腐食が進みます。この状態を放置すると、隙間から雨水が内部へ侵入・拡大し、ポーチ全体を支える重要な柱の骨組みまで腐らせてしまう原因になります。
庇上部板金のサビ
K様邸玄関庇上部
K様邸庇上部の状態を確認しました。普段、下から見上げているだけでは気づけないのが、この「庇の上側」です。
庇の上面金属部分の塗装が剥げ、黒ずみやサビが広がっているのが分かります。
庇の上面は平らな「陸屋根(りくやね)」状の構造になっており、わずかな傾斜がついていますが、経年による歪みやゴミの詰まりで水が流れにくくなります。
写真中央の黒ずんだ部分は、雨が降るたびに水が溜まり、なかなか乾かなかった跡です。常に湿った状態が続くことで、金属を保護している塗装膜がふやけて剥がれ、劣化を一気に加速させます。
玄関庇・柱の全面改修工事
玄関は「住まいの顔」であると同時に、雨漏りリスクに最もさらされやすい場所でもあります。
今回の改修では、既存の劣化を根本から見直し、「木部を守る仕組みそのもの」を作り直しました。
既存庇の解体・内部診断
さっそく足場を組み、大工工事にともなう庇の解体作業(古い板金や下地の撤去)をスタートしました。
庇の「内部」の写真がこちらです。
玄関庇解体作業
庇の板金をめくってみたところ、驚くべきことに、本来ならどんなお家でも絶対に敷かれていなければならない「ルーフィング(防水紙)」が、設置されていませんでした。
これでは、上に板金で保護しても、経年により雨が降れば構造体に水が染み込んでしまいます。長年の雨漏りと柱の腐食は、「施工不備」が原因だったのです。
ご覧の通り、中の下地木材が雨水を吸って真っ黒にボロボロに腐食していました。
ここまで傷んでいると、上からただ新しい板金を巻いたり塗装したりしても、お家の寿命を縮めるだけです。
この腐食した木部をすべて取り除き、新しい頑丈な木材へ交換して、新築時以上の強固な下地(土台)を作り直していきます。
▼職人のこだわりポイント
「解体してみて初めて分かる」ことが木部リフォームでは多々あります。内部の腐食具合によって補強方法が変わるため、解体時の診断が後工程の品質を左右します。「とりあえず外だけ直す」という施工は行いません。
庇の土台(野地板)張り替え・ドレン設置
腐食した木部をすべて取り除き、骨組みを補強したあとに施したのがこちらの作業です。
庇の土台
すき間なく綺麗に張られているのは、新しく用意した構造用合板(野地板)です。解体時の腐食を一新し、美しく頑丈な土台へと生まれ変わりました!
このあと、土台に防水シートを敷き、金属の板金でカバーをしていくのですが、一番大切なのはこの「大工が作る土台の精度」です。土台が真っ直ぐ、そして頑丈でなければ、上にいくら良い防水材を張っても長持ちしません。
そして、この写真の左手前にある黒いパーツは「改修用ドレン(排水口)」のベース(下地)を設置したところです。
改修前の庇は雨水がうまく流れず、天端に水が溜まってサビの原因になっていました。
そこで今回は、大工仕事で雨水がしっかり排水口に向かって流れるよう、わずかな「傾斜(勾配)」を計算して下地を組んでいます。
さらに、水が集中するドレンのまわりには白いコーキング材をあらかじめ隙間なく充填し、万が一にもここから内部に水が染み込まないよう、二重三重の防水処理(先張り防水)を施しています。
▼職人のこだわりポイント
野地板やドレンのベースは、工事が完成してしまうとお客様の目に触れない「見えなくなる場所」です。しかし、ここを雑にしてしまうと、数年後にまた同じ場所から雨漏りしてしまいます。私たちは「次のメンテナンスまで、30年経っても安心できる家づくり」を目指し、見えない下地こそ一番美しく、丁寧に仕上げることを徹底しています。
破風下地木枠の取り付け
改修前は、庇の角(コーナー部分)の木が腐食して隙間が空き、そこから雨水が侵入していました。
その問題を根本から解決するために施工したのが、こちらです。
破風木枠下地取り付け
下地を強固に組み直す
新しく張り替えた野地板を囲うように、まっさらで強固な新しい木材(木枠)が、寸分の狂いもなく四方にしっかりと取り付けられているのが分かります。
腐食していた古い木をすべて取り除いた上で、このように新しい下地を強固に組み直すことで、庇全体の強度が劇的に向上します。これで、グラグラしていた破風まわりがガチッと一本の強固な構造体になりました。
▼職人のこだわりポイント
単なる「張り替え」ではなく「強化」が職人の意識です。新しい庇を支える土台を、より強固に組み直します。新しい木材で土台を組み直し、必要に応じて構造の強化を図ります。
2種類の高性能ルーフィングによる二重防水処理
防水シート敷設
まずベースとして、全体にしっかりと日新工業製の「カッパ23 」改質アスファルトルーフィングを使用し敷き詰めます。上から流れてくる雨水がシートの隙間に入り込まないように雨仕舞い(あまじまい)をしています。
排水口(ドレン)を作るためには、当然防水紙に「穴」を開けなければなりません。しかし、通常の防水紙のままだと、穴を開けた境界線にどうしてもわずかな「浮き」や隙間ができてしまい、そこが新たな雨漏りのリスクになります。
そこで、その上からさらに田島ルーフィングの「タディスセルフ(TADIS Self)」という粘着層付改質アスファルトルーフィング(防水シート)を重ねて密着させました。
穴まわりの浮きを完全にシャットアウトし、隙間をピタッと塞ぐことで、「穴を開けても一滴の水すら通さない二重防水構造」が完成したのです!
万が一、この上に施工する仕上げの板金から雨水が侵入しても、このシートが建物の木造下地(野地板)に水が染み込むのを完全にブロックします。粘着タイプのため、釘穴からの雨水侵入リスクも非常に低い高性能なシートです。
庇の側面(破風板の下地)には、壁専用の高機能透湿防水・防風シートを壁側へしっかりと立ち上げ巻き込んでいます。この透湿防水・防風シートにより、外からの雨はしっかり防ぎつつ、木材が持つ内部の湿気は外に逃がすという「お家が長生きするための呼吸ができる構造」にしています。
▼職人のこだわりポイント
雨水の浸入をシャットアウトするための最重要工程です。木下地に透湿防水・防風シートを巻き込み、その上に2種類の改質アスファルトルーフィングを敷設する「二重防水」で万全の対策をします。
「雨漏りの原因」となる排水口周囲は、改質アスファルトルーフィングとの二重構造にこだわっています。一方が劣化・損傷しても、もう一方がバックアップとして機能する「多重防御」の考え方です。
ガルバリウム鋼板による板金巻き仕上げ
ガルバリウム鋼板加工・設置
完成
今回使用したのは、屋根材としてもおなじみの高耐久素材「ガルバリウム鋼板」です。
防水シートの上にガルバリウム鋼板を巻き、木材が直接雨水に当たらないよう保護します。現場に合わせて加工したガルバリウム鋼板を精密に配置し、水がスムーズに流れるよう勾配を調整します。
継ぎ目にはシーリング処理を施し、排水口との接合部も確実に仕上げます。
▼職人のこだわりポイント
ガルバリウム鋼板は錆びにくく、軽量・耐久性が高い建材です。勾配の角度は「雨が溜まらず、かつ目立たない」絶妙なラインを意識して丁寧に施工します。
玄関ポーチ柱の新設と雨樋システムの構築
K様邸の玄関柱の足元には、雨水や地面からの湿気を防ぐために金属製の「柱受金物(または装飾カバー)」が取り付けられていました。
K様邸玄関柱
職人が柱の底面から手を入れて触ってみたところ内側の木材が完全に腐食しており、触るだけで真っ黒な木くずが落ちてくる状態でした。
外側が金属カバーで隠されているため気づきにくいですが、非常に危険な状態だったのです。
このままでは庇の重みを支える柱としての強度の維持が難しいため、傷んだ柱を丸ごと新しいものへ交換工事を行いました。
玄関ポーチ柱の解体
一見すると「しっかり固定されていて問題なさそう」に見えますが、内部の木材は金物の隙間から長年かけて雨水が侵入して中に溜まったり、タイル面からの跳ね返りや湿気を吸い上げたりすることで、腐食(木材腐朽菌による劣化)してしまっていました。

真っ黒に腐食してボロボロになった木くずや、サビた鉄骨の破片が大量にボタボタと落ちてきました。
特にカバーの内部は、一度水が入ってしまうと風が通らず、湿気がずーっと籠もり続ける「サウナ」のような状態になりやすいのです。
取り外した柱の底面
取り外した柱の底面を、真下から撮影した写真がこちらです。
金属カバーに包まれていた四角い木柱の内部ですが、中心部分が完全に真っ黒く腐り、スカスカのスポンジのようになって崩れてしまっているのが分かります。
本来ならお家の屋根(庇)を支えるための強固な木材であるはずが、外側からは分かりにくい内部で、木材の芯や固定しているボルトがゆっくりと腐食し、気づいたときには手遅れになるケースが後を絶ちません。
▼職人のこだわりポイント
「表面だけ綺麗に塗装する」だけでは、この柱の強度は1ミリも戻りません。腐食した柱を部分補修ではなく「丸ごと交換」し、構造の安全性を完全回復します。
柱脚の基礎・玄関柱設置
柱脚の基礎・玄関柱設置
新しい基礎石のサイズに合わせて、周囲のタイルをサンダーで精密に四角く切り込みを入れて剥がし、タイルの下にあるコンクリート(モルタル)層を砕き、その下にある土をしっかりと掘り下げ下地作りの作業を行います。
柱脚の基礎
周りのタイルに傷がつかないよう、養生テープ(マスキング)でガッチリと保護した上で、柱が建つ部分のタイルを四角くきれいに解体・開口しました。
玄関柱の設置
羽子板付き束石(はごいたつきつかいし)の上に、新しく用意した美しい天然木の柱をしっかり固定し、先ほど掘削した穴の中に基礎石をセットします。
基礎石のまわりの隙間にしっかりとモルタル(コンクリート)を流し込んで床面を完全に固定しフラットに美しく整えます。これで庇(ひさし)の荷重をガッチリと地面に伝えることができるようになりました。
▼職人のこだわりポイント
柱の根元が不安定だと、風圧や経年変化で庇全体が傾きます。「柱は地面から始まる」という意識で、地中の基礎固めから妥協なく施工しています。
縦樋の配管・排水口の調整

改修した庇のドレン口から、新設した雨樋(縦樋)を柱のラインにぴったりと沿うように設置します。
お家の外観デザインを損なわないよう、スリムで色調の合った樋を選定。
縦樋の下端を既存の排水経路へ接続し、玄関先に水が溜まらないよう排水の角度・位置を調整し配管しました。
木部や壁に水が跳ね返ることもないため、お家が非常に長持ちします。
▼職人のこだわりポイント
樋の選定は「機能」だけでなく「デザイン」も重視しています。柱と同系色のスリム樋を選ぶことで、完成後の玄関廻りに統一感が生まれます。排水口の角度も「雨音が気にならないレベル」に調整しています。
キシラデコール塗布で仕上げ・完成
キシラデコール塗布1回目
キシラデコール塗布2回目
新設した柱に、木材保護塗料の最高峰「キシラデコール」を塗布し完成です。
玄関ポーチ庇・柱完成
深みのある「マホガニー」カラーで、外壁の赤みある木材と色彩を統一し、お住まい全体に高級感溢れる一体感を生み出しました。
▼職人のこだわりポイント
キシラデコールは木材の内部まで浸透し、紫外線・雨・カビ・害虫から保護します。赤みのあるマホガニーカラーによりを新しく直した部分だけが浮くことなく、家全体として綺麗に馴染んだ仕上がりになりました。
よくあるご質問【FAQ】
| Q1. 玄関の柱が腐っているか、外側から見ても分かりません。点検だけでも来てもらえますか? |
| はい、お伺いいたします!点検・現地調査は無料です。 玄関の柱の足元に金属のカバー(柱脚金物)がついている場合、内部の劣化は外側からはほとんど見えません。少しでも「グラつく」「周囲に木くずやサビが落ちている」などの違和感があれば調査いたします。無理な営業は一切いたしませんので、お気軽にご相談ください。 |
| Q2. 柱の交換や庇(ひさし)の工事中、玄関からの出入りはできますか? |
| 工事中も、普段通りに玄関から出入りしていただけます。 柱を一時的に抜く際などは、専用の頑丈なジャッキ(突っ張り棒)で屋根を安全にガッチリと支えた状態で作業を行います。また、足元やタイルの養生(保護)もしっかりと行いますので、小さなお子様やペットがいるご家庭でも安心していつも通りにお過ごしいただけます。 |
| Q3. 庇の修理には火災保険が使えると聞いたのですが、本当ですか? |
|
台風や突風、大雪などの「自然災害」が原因の破損であれば、火災保険の補償対象となる可能性があります。「数日前の台風の後から急に雨漏りが始まった」「突風でどこかから物が飛んできて傷ついた」といった場合は、保険が適用できるケースがあります。当店では、保険申請に必要な「被災状況の写真撮影」や「修繕見積書」などすべて無料で行っておりますので、まずは一度ご相談ください。 |
シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
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