カバー工法より高額って本当?いつ頃メンテナンスすればいい?様々な【屋根葺き替え工法】についての基礎知識を解説!
2024.12.07 (Sat) 更新
gyu
みなさんこんにちは!
遂に12月に突入しました!関東は来週あたりからかなり冷え込んで冬本番の気候になるそうです(>_<)12月はこれからイベントが盛りだくさんですので、体調管理をしっかり行って思いっ切り楽しみましょう!!
さて、本日のテーマは【屋根葺き替え工法の基礎知識】についてです!
目次
- 葺き替え工法についての基礎知識
- 葺き替え工法とは?
- 葺き替えと葺き直しの違いとは
- 葺き替え工法の手順
- 1.既存の役物・屋根材の撤去
- 2.野地板の増し張り
- 3.防水シート(ルーフィング)貼り
- 4.役物板金取り付け
- 5.本体取り付け
- 縦葺きと横葺き
- 6.棟下地・棟包の再設置
- 7.完成
- 葺き替え工法で使用される屋根材
- 金属屋根(ガルバリウム鋼板)
- SGL鋼板(アイジー工業「スーパーガルテクト」など)
- 石粒付きガルバリウム鋼板(D’sルーフィング「ディプロマットスター」など)
- 瓦風金属屋根
- ルーガ
- 屋根材別、工事する目安・タイミング
- スレート屋根
- 瓦屋根
- アスファルトシングル
- 金属屋根(トタン屋根)
- 葺き替え工法とカバー工法の違いとは
- 葺き替え工法がオススメな場合
- 下地に問題がある
- 築年数が古い
- カバー工法がオススメな場合
- 費用を安く済ませたい
- 近いうちに引っ越しや取り壊す予定がある
- 葺き替え工法を推奨する屋根の特徴
- 瓦屋根
- アスベスト入り屋根
- ラバーロック工法で施工されている瓦屋根
- 葺き替え工法を行う際の注意点
- 費用は高く・工期は長い
- 土葺き屋根は必ず下地調整を行う
- 廃材処分時の近隣住民への配慮
- 葺き替え工法で失敗しないための業者選びのポイント
- 葺き替える屋根材によって業者を変えること
- 葺き替え工法の実績が多いこと
- 見積書の内容がしっかりしている
- 見積書のチェックポイント
- シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
葺き替え工法についての基礎知識
先週は屋根のメンテナンス方法の一つとして、「屋根カバー工法」について解説しました。▽
葺き替え工法との違いって何?施工の手順や業者の選び方など【屋根カバー工法】についての基礎知識!
しかし、屋根の大規模リフォームにはカバー工法の他に「屋根葺き替え工法」と呼ばれるメンテナンス方法もあります。
屋根葺き替え工法とは、「古い屋根を撤去し、新しい屋根を張り直す」という方法で行われる屋根のメンテナンスです。
基本的に、屋根塗装やカバー工法では補修しきれないと判断された劣化の激しい屋根で採用されるメンテナンス方法で、築年数が古く屋根材自体の寿命が近い場合にもおすすめです。
葺き替え工法はカバー工法より何十万もの多くの費用が掛かり、屋根リフォームの中では最も高額な施工です。高額だからこそ、どんなメンテナンス方法なのか、どんな屋根材を使うのか、メリットだけでなくデメリットや注意点なども含めて基礎知識についてしっかりと知っておくと安心です。
今回のブログでは、屋根葺き替え工法の基本的な知識のほか、カバー工法との違いや施工の適切なタイミング、失敗しない業者の選び方などを一つずつ解説していきますので、屋根補修やメンテナンスをご検討中の方はぜひ参考にしてください!
葺き替え工法とは?
屋根葺き替え工法とは、「古い屋根を撤去し、新しい屋根を張り直す」という方法で行われる屋根のメンテナンスです。
葺き替え工法と同じような屋根のメンテナンス方法に「カバー工法」がありますが、カバー工法と葺き替え工法の違いは「元の屋根材を残すか・残さないか」です。元の屋根材を残すのがカバー工法、残さないのが葺き替え工法です。
葺き替え工法は元の屋根材を完全に撤去することで、カバー工法では行き届かない野地板などの屋根の内部まで補修します。
劣化の原因を根本から補修してほぼ新築時に近い状態に戻すため、耐久性が大幅に向上するのが最大の特徴でありメリットです。
しかし、葺き替え工法は既存の屋根材の廃材処分や撤去を行うのに多くの費用と時間を費やします。特に既存屋根がアスベストを含んでいる屋根材の場合、処分費用はさらに高額になると考えられます。
工期と施工費用に十分な余裕が無い場合には、あまりおすすめできません。
葺き替えと葺き直しの違いとは
葺き替え工法と似ている名前の施工方法で「葺き直し」というものがあります。
これは既存の屋根材を再利用する施工方法で、野地板と防水シートの補修を行った後に元の屋根材をまた設置していきます。また、雨漏りがあった箇所のみを部分的に葺き直すことも可能です。
屋根材自体の寿命が長い陶器瓦の屋根で採用されることが多く、古い屋根材の撤去費用が掛からず新しい屋根材の用意も必要ないため葺き替え工法よりも工事費用を抑えることが出来ますが、
既存の屋根材(瓦)を仮置きする手間がかかるため大幅に安価になるというわけではありません。
葺き替え工法では耐久性を考慮して軽い金属屋根に葺き替えることがほとんどですが、既存の瓦屋根が気に入っているため屋根材自体をあまり変えたくない場合もあるかと思います。そんな時は、葺き直しを行うことで既存の屋根材を活かしたまま耐久性だけを向上させることが可能です。
葺き替え工法の手順
1.既存の役物・屋根材の撤去
まず、屋根の役物と既存の屋根材を撤去していきます。
役物とは屋根の先端部や棟部分などの部分に使用される特殊な板金部材で、屋根の装飾や防水としての役割を持っています。
※写真は瓦屋根のため金属ではなく「棟瓦」と呼ばれる棟部分に取り付ける瓦材です。
また、屋根のてっぺんに設置されている棟板金の中には「貫板」と呼ばれる棟板金を固定するための下地材があります。この貫板も撤去し、雪止めが設置されている場合は雪止めも撤去します。
瓦屋根の場合、瓦を一枚ずつ剝がしていきます。
葺き替え工法の場合は取り外した屋根材を保管しておくスペースの確保が必要になります。
瓦屋根は瓦を固定するために「桟木」と呼ばれる木材を設置しています。この桟木も撤去していきます。
屋根材を剥がすと劣化した防水シートが現れますので、この既存の防水シートも綺麗に剝がします。葺き替え工法を行うレベルで劣化が進行している屋根の場合、防水シートはボロボロになって破けてしまっていることが多いです。
すべての役物の撤去が完了したら、細かなゴミなどを綺麗に掃除します。
2.野地板の増し張り
古い野地板の上から新しい野地板を張り付けていきます。
増し張りは既存の野地板がバラ板の場合に行われることが多く、劣化した野地板の補強を目的として行われます。
基本的に野地板の補修では野地板を剥がすことは滅多にありません。これは野地板を剥がす過程で骨組みである垂木を傷めてしまう可能性があるからです。
しかし、野地板の腐食を長期間放置していると垂木にまで腐食が及んでいることがあり、このような場合は垂木を補修するために野地板を剝がす必要があります。
野地板には、主に12mm以上の構造用合板が使用されます。
3.防水シート(ルーフィング)貼り
役物をすべて撤去したら、新しい防水シート(ルーフィング)を全体に敷いていきます。
防水シート(ルーフィング)は屋根において雨漏りを防ぐために非常に重要な役割を果たしています。
現在は防水性に特化した塗料が沢山発売されていますが、塗装だけでは完全に雨水をシャットダウンすることはできません。横殴りの暴風雨などで雨水が吹き込んできた際には、防水シート(ルーフィング)が内部に水が侵入するのを防ぎます。まさに『縁の下の力持ち』といえる存在です。
屋根全体を防水シートで覆って完了です。
4.役物板金取り付け
防水シート(ルーフィング)を貼り付けたのち、本体を取り付ける前に取り外した役物板金を再度取り付けます。
谷板金:屋根のへこんでいる部分に設置される板金で、雨水が流れ落ちる構造になっています。雨水が溜まるため雨漏りしやすい箇所です。
ケラバ水切り板金:切妻屋根や方流れ屋根の先端の雨樋が付いていない「ケラバ」と呼ばれる部分に取り付けられる板金部材で、屋根材とケラバ包みの間に設置することで雨水をスムーズに排出し、雨漏りや外壁の劣化を防ぐ役割を持っています。
5.本体取り付け
新しい屋根材を屋根の形に合わせながらカットし、ビスを使って設置していきます。
縦葺きと横葺き
屋根を屋根材で覆うこと(=屋根材を設置すること)を「屋根を葺く(ふく)」と言いますが、金属屋根の場合、葺き方は2通りあります。
縦葺き:屋根のてっぺんから軒先まで傾きに沿って一枚の長い屋根材を貼る方法です。トタン屋根などが代表的です。
横葺き:軒先から屋根に対して水平方向に屋根材を貼る方法です。主にガルバリウム鋼板の施工で採用されています。
6.棟下地・棟包の再設置
既存の棟板金等を再設置していきます。
まずは棟材を設置するための下地となる捨て板を設置します。
その上から棟板金を被せていきます。
棟板金の下には貫板を設置しますが、屋根メンテナンスのタイミングでこの貫板を新しいものに変えることも多いです。
貫板には通常木材が使用されますが、シャインではガルバリウム鋼板の貫板をオススメしています。詳しくはこちらのブログをご覧ください!▽
ケラバ水切り板金の上からケラバ包みを設置します。
最後に、板金同士のジョイント部分(繋ぎ目)や釘頭にシーリング処理を行います。
釘頭のコーキング処理は、釘穴の隙間から雨水が浸入して雨漏りや内部劣化を引き起こすのを防ぐために行います。シャインではこの施工を標準施工として行っています。
7.完成
葺き替え工法で使用される屋根材
葺き替え工法で使用される屋根材は、基本的に【軽量であること】が重視されています。
ガルバリウム鋼板などの金属屋根への葺き替えが一般的ではありますが、瓦の形をした軽量スレートなど、意匠性の高い屋根材を採用することも可能です。
金属屋根(ガルバリウム鋼板)
ガルバリウム鋼板の金属屋根は葺き替え工法で最も一般的に採用されている屋根材です。
最大の特徴は何と言ってもその「軽さ」であり、瓦屋根の約1/10、スレートの約1/4と非常に軽量です。屋根材の重さによって掛かる住まいへの負担を減らして地震などの災害時にも優れた耐震性を発揮します。
葺き替え工法でおすすめなガルバリウム鋼板の金属屋根は大きく2種類に分けられます。
SGL鋼板(アイジー工業「スーパーガルテクト」など)
SGL鋼板とは、ガルバリウム鋼板を改良して耐久性を約3倍にした次世代の高耐久鋼板です。屋根材と断熱材が一つになった断熱材一体型で、抜群に優れた遮熱性・断熱性を発揮します。
腐食を強力に抑制する優れた耐食性を持っているため、傷が付いても自己修復して錆びや穴あきなどに発展しにくいという特徴もあります。
また、屋根材の横ジョイント部には隙間から雨水が浸入しないように排水機構とリブ付き折り返しを設け、非常に優れた止水性を備えています。
代表的な商品にはアイジー工業から販売されている「スーパーガルテクト」シリーズがあります。
スーパーガルテクトに関する詳しい解説はここから!▽
石粒付きガルバリウム鋼板(D’sルーフィング「ディプロマットスター」など)
ガルバリウム鋼板の表面に石粒が吹き付けられている屋根材です。石粒が吹き付けられていることで意匠性が増し、温かみのある印象を与えます。
石粒は一粒一粒にセラミックコーティングが施されているため経年で色褪せしにくく、塗装の必要が無いためメンテナンス性に優れています。
SGL鋼板に比べるとジョイント部分に隙間が生じやすく多少止水性に欠ける部分がありますが、施工が簡単でSGL鋼板よりも安価に取り入れられる点がメリットです。
代表的な商品にはD’sルーフィングから販売されている「ディプロマットスター」シリーズがあります。
ディプロマットスター鋼板に関する詳しい解説はここから!▽
瓦風金属屋根
葺き替えを検討しているけど和瓦ならではの趣を残したい方におすすめなのは、和瓦の形状に型取った金属屋根です。
この瓦風金属屋根は、近年日本の伝統建築物にも採用されており、東京の浅草にある浅草寺は2010年に老朽化による被害抑制のため、瓦風金属屋根による屋根のメンテナンスを行っています。
ルーガ
ルーガは大手屋根材メーカー「ケイミュー」から販売されている屋根材です。
ケイミューの代表的商品の「コロニアルシリーズ」同様にセメントを主成分として強化繊維を加え、ハンマーで叩いても割れないような硬くて丈夫な素材を基材として、
さらに気泡を含ませることで軽量化に成功しました。このコロニアルシリーズの特性と軽量化を組み合わせたハイブリッド構造によって、優れた耐久性・耐震性を発揮します。
陶器瓦のおよそ半分の重さで、スレート屋根にも並ぶ軽い屋根材と言われています。見た目は和瓦そのもので、意匠性が高いのも特徴の一つです。
屋根材別、工事する目安・タイミング
葺き替え工法を行うのに適しているタイミングは既存の屋根材の種類によって異なります。
施工のタイミングは早過ぎても遅過ぎても良いわけではありません。メンテナンスを行う適切な時期を知りましょう。
スレート屋根
スレート屋根はいつの世代のスレート屋根なのかによって適切な時期が異なります。これは世代によってスレート屋根の耐久性に大きく差があるからです。
アスベストが含まれているスレート屋根は耐久性が非常に高く長持ちするため、葺き替えのタイミングが遅くても問題ありません。逆に初期のノンアスベスト屋根は上を歩いただけでバリバリと割れてしまうような耐久性の低さであるため、お住まいの屋根が該当する場合は一刻も早く葺き替えを行うことを推奨します。
改良後のノンアスベスト屋根とは現在流通している「コロニアルシリーズ」などのスレート屋根を指しますが、屋根材自体の寿命は30年前後と言われているため、それより少し前に葺き替えを行うのがおすすめです。
瓦屋根
瓦屋根も種類によってタイミングが異なります。
陶器瓦は屋根材の寿命が非常に長いため、40~45年頃が適していると考えられます。
また、セメント瓦は現在販売を終了しているため、メンテナンスを行う際は必ず葺き替え工法になります。また現在セメント瓦を採用しているお住まいは築年数の古い住宅がほとんどだと思われますので、時期に関わらずなるべく早めに葺き替え工法でのリフォームを行いましょう。
アスファルトシングル
アスファルトシングルの寿命は20~30年と言われています。
屋根材の寿命と同時期に葺き替えを行うのがおすすめです。
金属屋根(トタン屋根)
定期的に塗装などのメンテナンスを行っていれば、トタン屋根の寿命は25~35年と言われています。
25年前後で葺き替えを行うのが良いでしょう。
葺き替え工法とカバー工法の違いとは
屋根の大規模リフォームは大きく【葺き替え工法】と【カバー工法】2種類があります。
カバー工法は元の屋根材を残したまま施工できるのに対し、葺き替え工法は元の屋根材を撤去する工程がある点が大きな違いです。
それぞれの特徴とメリット・デメリットは以下になります。
葺き替え工法がオススメな場合
下地に問題がある
野地板などの下地材に劣化が見られた場合は葺き替え工法を選択してください。
野地板の劣化は進行すると最終的には家の骨組みにまで影響を及ぼすことになります。カバー工法では下地材の補修は出来ないため、下地材に問題が生じている場合、葺き替え工法でなければ劣化を根本的に解決させることは出来ません。
築年数が古い
築年数が古い住宅は屋根材の耐用年数も近く、劣化が顕著な場合が多いです。
全体的に老朽化が進んでいるため、もし築年数が古い住宅でカバー工法を行っても、必ずまたメンテナンスを行う必要があります。
将来的なことを考えると、葺き替え工法で一回で屋根材を丸ごとリフォームしてしまうのがおすすめです。
カバー工法がオススメな場合
費用を安く済ませたい
葺き替え工法のように屋根材の撤去や廃材処分が必要な場合、何十万単位の費用が加算されます。築10~20年の屋根メンテナンスで費用を出来るだけ抑えたい場合はカバー工法をおすすめします。
ただし、下地材が劣化している状態で無理にカバー工法を行うと、数年後に大掛かりな修理が必要になってしまい、安く済ませようとしたのに結果的により高額になってしまう可能性もあります。
専門業者の点検にて下地材が劣化しているという診断を受けた場合は、先のことを見据えて葺き替え工法を選択しましょう。
近いうちに引っ越しや取り壊す予定がある
今の家に今後も何十年と住み続ける予定の場合、カバー工法を行っても必ずまたメンテナンスを行うことになります。
なぜなら、カバー工法では下地材の劣化は補修できないからです。下地材にも寿命があり、カバー工法の際には問題なかった下地材も必ず補修しなければならない時が来るのです。
しかし、今後その家を手放したり取り壊す予定がある場合は将来的にリフォームを行う可能性が無く、その先のことまで考慮する必要が無いため、問題ありません。
葺き替え工法を推奨する屋根の特徴
瓦屋根
瓦屋根の場合、屋根リフォームを行う際にはカバー工法よりも葺き替え工法が適しています。
瓦屋根の表面は波立っており、凹凸があります。デコボコしているところに上から屋根材を被せても、固定力が不安定で耐震性などに懸念が残ってしまいます。
また、瓦屋根は屋根材の中でも最も重く、屋根の重さが2倍になるカバー工法には適していない屋根材と考えられます。
さらに、瓦屋根の中でもセメント瓦は現在販売を終了しているため新しい部材が無く、部分補修することが出来ません。もしお住まいがセメント瓦の場合は、葺き替え工法で全体をガラッとリフォームすることを推奨します。
アスベスト入り屋根
アスベストを含んでいる屋根材を撤去する場合、専門的な技術が必要なほか、アスベストの飛散防止のために特殊な器具を使うため、通常のスレート屋根に比べて撤去費用が高額になります。
このような費用面を懸念して、アスベスト含有の屋根材でも既存屋根の撤去が不要なカバー工法でのメンテナンスを希望する方も多くいらっしゃいますが、それは施工のタイミングを先延ばしにしているだけであって、いずれは必ず葺き替えや屋根の解体が必要になるのが現実です。
それに、アスベストの廃材処分費は年々高騰し続けています。今後も高騰していくことが見込まれるので、これ以上高額になる前に早い段階で葺き替え工法を行ってしまった方が結果的に安く済むことになるのではないかと思われます。
ラバーロック工法で施工されている瓦屋根
「ラバーロック工法」とは、瓦同士をコーキングで固定する工法です。
飛び込み業者などがよく提案してくる施工方法で、「瓦のズレや落下防止になる」などと言われますが、実際は日常的な風に多少耐える程度で、耐震性にはほとんど効果がありません。
むしろ、瓦の四方をすべてコーキングで埋めてしまうと雨水や湿気を排出する隙間が無くなってしまうため、雨漏りや内部腐食の原因となってしまいます。
万が一、ラバーロック工法で雨漏りが発生してしまった場合は、コーキングを剥がすのではなく、迷わず葺き替え工法を選択しましょう。すべての瓦の四辺に施されたコーキングを剥がす作業よりも、葺き替え工法の方が安く済むからです。
葺き替え工法を行う際の注意点
費用は高く・工期は長い
何度も繰り返しの説明になりますが、葺き替え工法は廃材処分費用・既存屋根の撤去費用が発生することで、屋根リフォームの中ではかなり高額な工事となります。
相場はおよそ120万-250万と言われており、既存屋根の種類によって費用は左右されます。例えば、スレートやアスファルトシングルに比べて瓦屋根は撤去費用が高額です。
さらに、アスベストを含んでいる屋根材の場合も高額になると考えられます。
また、撤去する手間もかかるため工期も長くなります。カバー工法の工期は一般的に7日前後で、葺き替え工法は10日前後と考えておきましょう。また、屋根リフォームは雨の日に進めることは出来ないため、雨が続くとそれだけ工期も延びてしまいます。
金銭面と期間には十分な余裕を持った状態で工事に臨みましょう。
土葺き屋根は必ず下地調整を行う
土葺き工法とは、屋根一面に大量の土を敷き詰めた上から瓦を重ねて固定する施工方法です。「湿式工法」とも呼ばれ、昭和初期までの瓦屋根では採用されていましたが、屋根の重量が重くなることから耐震性を考慮して、現在は土葺きで施工することはありません。
しかし築年数の古い家ですと、いまだに土葺きである可能性もあります。そのような家の屋根葺き替えを行う場合は、瓦だけでなく葺き土の撤去も行わなければなりません。
さらに、葺き土の重さによって屋根が歪んでしまっていることが多いため、土葺き屋根の葺き替えを行う際には、まずこの歪みを平らにするための下地調整をしっかり行わなければなりません。
廃材処分時の近隣住民への配慮
既存の屋根材を処分する際には埃や塵が舞ってしまい、近隣住宅にまで飛んでしまうことが考えられます。
また小さな破片などが飛んでしまうこともありますので、ご近所トラブルに繋がらないように、必ず工事を行う前に近隣住宅へ挨拶しておきましょう。
工事を行う前は事前に近所に挨拶を行っている業者がほとんどですが、念のため工事挨拶を行っているかどうかも確認しておきましょう。
葺き替え工法で失敗しないための業者選びのポイント
葺き替え工法は屋根リフォームの中でも特に高額な工事です。高い金額を払っている分、絶対に失敗したくないですよね。
屋根リフォームに限らずですが、外装リフォームにおいて業者選びは非常に重要です。仕上がり、今後どれくらい長持ちするのかなど様々な要点が業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。
そんな大切な業者選びを失敗しないためにチェックするべきポイントをいくつか解説していきます。
葺き替える屋根材によって業者を変えること
葺き替える屋根材によって依頼する業者を変えると、施工で失敗されるリスクを減らすことが出来ます。
新しく瓦屋根に葺き替える、既存の屋根が瓦屋根である、または瓦屋根の葺き直しをする場合は、瓦業者に依頼するのが一番ベストです。
瓦業者に直接依頼することで中間マージンが発生することなく工事費用を抑えることが出来るのはもちろん、既存屋根が瓦屋根の場合は屋根の状態を専門家の目線でしっかりと調べた上で、適切な工事内容を提案して貰えるでしょう。
一方で、ガルバリウム鋼板などの金属屋根に葺き替える場合は、金属屋根に関して豊富な知識がある板金専門業者に依頼するのがおすすめです。
瓦業者同様に中間マージンが発生せず、何よりも板金専門業者とそれ以外の業者では知識量や経験値、技術力なども全く違うため、施工中の様々な失敗のリスクを減らすことが出来ます。
外装リフォームを手広く行っている業者や屋根リフォーム全般を行っている業者へ依頼する場合は、施工を行うのは板金専門業者なのかどうかを必ず確認しておきましょう。
葺き替え工法の実績が多いこと
ホームページなどで、葺き替え工法の実績を多く載せている業者であるか、またお客様の声などもチェックポイントです。
葺き替え工法は専門性が高い工事であるからこそ、経験値が知識量や技術力に繋がります。施工経験が多い業者の方がそれだけ様々な経験を積んでいるため、安心して任せることが出来ます。
また、その際のお客様アンケートなども隈なくチェックしましょう。丁寧な施工を行っている業者は必ずアンケート内容に反映されているはずです。
見積書の内容がしっかりしている
業者の専門性の高さや信頼度は見積書に表れます。
信頼できる業者を見極めるために、見積書でチェックすべき箇所をを押えていきましょう。
見積書のチェックポイント
見積書では、以下の3つの点を必ず確認してください。▽
●建材の商品名と単価は明記されているか
●建材名の品番や型番が正確に表記されているか
→塗料にグレードがあるように、金属屋根にもグレードが存在します。
例えば、アイジー工業から販売されている「スーパーガルテクト」シリーズは、グレードによって価格が異なります。よって、品番や型番なども正確に明記されている必要があるのです。
●数量や施工面積が正確に表記されているか
→カバー工法などの屋根メンテナンスは施工する面積によって費用が決まるため、面積の記載がないと金額の根拠が分かりません。
もし「一式」などという数字が明確に分からない記載がされている見積書の場合は注意が必要です。
上記の内容がしっかりと明記され、「何を元に金額を算出しているか」が一目見て分かる仕様になっているのが信頼できる見積書です。
シャインではこれらの条件をしっかりと満たし、さらにお客様のお家の建材や劣化症状に合わせた建材を抽出して複数パターンのお見積書を作成しています。※画像は塗装工事の見積書
①塗布面積やシーリングのメーター数を記載
②使用塗料の商品名・使用缶数(数量)を記載
③お家の寿命を伸ばすために塗装工事と一緒にできる工事は、「オプション工事」という内容でご提案
ちなみに、葺き替え法の見積書でもしっかりと名称・単価・施工面積をしっかりと記載しています。
もちろん、ご提案の際には各プランの違いやメリット・デメリットをしっかりとご説明いたしますのでご安心ください。
シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
有資格者による確かな診断力を武器に、お客様に最も合った提案をさせていただきます。
そしてシャインは常時
『無料見積もり』『無料診断』『無料相談』
を行っております!
外壁塗装や屋根リフォームは、初心者の方にとっては不安な事も多いだろうと思います。
シャインでは、そんなお客様の疑問や不安に寄り添えるように、具体的で丁寧な説明・対応を心掛けております。
外壁塗装・屋根リフォームで分からない事や不安な事がございましたら、どんな些細な事でも構いません。
お気軽にシャインまでお問い合わせ下さい!
★流山市では、屋根材や塗料を実際に見て、気軽に相談ができるショールームをオープンしております!★
来店予約フォームはこちらから!※予約なしでもご来店いただけます!