覚えておいて損はない!屋根を構成する部材・骨組み・屋根材について徹底解説!
2025.01.10 (Fri) 更新
みなさんこんにちは!
今回は新年一発目のブログとなります!皆様、9連休はいかがでしたでしょうか…まだ冬休み気分が抜けていない方も多いかと思いますが、しっかり頑張っていきましょう!
今年もよろしくお願いいたします!
さて、本日のテーマは【屋根部材】についてです!
目次
屋根を構成する部材を知ろう
屋根は、様々な部材から成り立っています。
屋根部材にはそれぞれに名称がありますが、やはり専門家でもない限り部材の名前を聞いてもそれが何を指すのか、どんな役割を果たしているかなどは分からないですよね。
中には、これから屋根リフォームを考えて話を聞いてみたもの、「営業が使っていた専門用語が分からず説明している内容が理解しにくかった」というお客様もいらっしゃるのではないでしょうか?
もちろんそうならないように都度説明して分かりやすく伝えるのが営業の役目なのですが、屋根部材のことについては知っていて損はありません。
今回は、屋根を構成する様々な部材や屋根リフォームの際によく聞くワード、知っておくと便利なワードなどについて、詳しく解説していきます!
構造編(小屋組)
屋根の骨組みのことを「小屋組(こやぐみ)」と言います。
小屋組の中でも「和小屋」と「洋小屋」の2種類に分けられ、日本の木造建築でよく見られる木造軸組工法では、和小屋が採用されています。また、小屋組の中は一般的には「屋根裏」の空間を指します。
まず柱の上に桁(けた)や梁(はり)を架け、その上に小屋束(こやつか)を立てます。小屋束の上には母屋(もや)と呼ばれる部材を地面と水平に取り付け、そこで傾斜を作ります。この時に傾斜のてっぺんに来る部材を棟木(むなぎ)、一番外側に来る部材を軒桁(のきげた)と言います。
梁:横に架ける建材。床や屋根の荷重を支える
小屋束:母屋からの荷重を梁に垂直に伝える部材
棟木:屋根のてっぺんに取り付ける部材。骨組みのくみ上げの終わりを示す。
軒桁:外壁の頂部且つ屋根組みの一番下の部材。屋根荷重を柱に伝える
母屋:棟木と軒桁の間で地面に対して平行に設置され、垂木を支える部材。
下地編
一般的に、屋根の下地とは「垂木(たるぎ)」「野地板(のじいた)」「ルーフィング」の3つを指します。
斜めに設置された母屋の上に垂木を取り付け、その上から屋根のベースとなる野地板を貼り付けていきます。
野地板の上には防水の役割を果たすためのルーフィングを貼り付けます。ここまでで屋根のベースが完成し、この上からスレートや瓦などの屋根材を設置していきます。
垂木
垂木は屋根のてっぺん(棟木)から縦向きで斜めに取り付けられている部材です。
野地板を支えるための部材で、45㎝間隔で均等に取り付けられます。これは野地板を剥がさなくても長さを測れば垂木の場所が分かるというメリットもあります。
垂木の上に設置されている野地板も木材であるため、雨漏りなどによって腐食し、劣化します。そしてこの劣化を長期間放置していると垂木にまで腐食が及ぶことがあります。
これは劣化の中でもかなり深刻な状態で、垂木が傷むと野地板を十分に支えられなくなってしまうため、早めに補修を行いましょう。補修方法は既存の垂木に新しい垂木を抱き合わせて補強をする方法が一般的です。
野地板
野地板とは垂木の上に貼られている板で、屋根材を固定するための下地となります。
寿命は大体40年前後で、金属屋根の場合はもう少し短く、瓦屋根では多少長持ちする傾向があります。
野地板には主に厚さ12mm以上の構造用合板が使われており、耐久性をしっかりと保持するために厚さに指定を設けています。
昔は杉のバラ板も使用されていましたが、耐震強度の面を考慮して今では構造用合板が一般的となっています。
また、専門家や職人の中には野地板のことを「コンパネ」と呼ぶ人もいますが、コンパネとはコンクリートの型枠として使用される建材で、構造用合板と比べて強度が劣るため、同じものではない=野地板の補修をコンパネで行うことはおすすめしない、ということを知っておきましょう。
先述したように、野地板は木材であるため上に貼られている防水シートが破れたり経年劣化で防水機能を果たさなくなると、雨水が染み込んで腐食が始まります。すると、屋根を固定する力がなくなり強風などで屋根が剝がれやすくなってしまうのです。
野地板を補修する際には、基本的に古い野地板の上から新しいものを重ね張りします。これは野地板を剥がすと骨組みである垂木を傷めてしまう可能性があるからです。
ルーフィング
ルーフィングとは屋根の防水シートのことを指します。屋根の防水機能の大幅を担っている、非常に重要な建材です。
屋根で雨漏りが発生しているときは高確率でこのルーフィングが傷んでいます。ルーフィングが傷んで破れてしまっていたりすると、その部分から雨水が沁み込んで野地板を劣化させ、雨漏りを引き起こすのです。
ルーフィングは釘やタッカー(ホチキスのように針で固定する工具)で固定するのが一般的ですが、隙間の穴から雨漏りが起こることがあるため、裏が粘着シートになっている「粘着式ルーフィング」を使用している業者も多くいます(シャインも粘着式ルーフィングを使用しています)。
現在は防水性に特化した塗料などもが沢山発売されていますが、そもそも水分に弱い屋根材も多く、塗装だけでは完全に雨水をシャットアウトすることはできません。
特に、台風や暴風雨などで横殴りの雨水が吹き込んできた際には、ルーフィングが内部に水が侵入するのを防ぎます。
雨水の浸入を防いで雨漏りを防いでいるのはルーフィングと言っても過言ではありません。
ルーフィングはまさに屋根にとって『縁の下の力持ち』のような存在なのです。
屋根の部位編
屋根を構成するのに欠かせない部材を紹介していきます。
これらを知っておけば、専門家の難しい説明もスムーズに理解できること間違いなしです!
棟
棟とは、屋根のてっぺん、頂上のことを指します。
屋根の面と面の接合部分であるため、隙間から雨水が浸入しないように金属製の板金が用いられます。これは棟板金と呼ばれ、屋根材が瓦の場合は棟瓦を取り付けます。棟板金や棟瓦は棟と同様の意味を指します。
棟は雨風の影響を受けやすく、台風や強風で飛ばされやすい部材です。実際、シャインでも台風の時期や強風の日の後は棟板金や棟瓦の不具合のお問い合わせをいただきます。
棟は大きな部材なので、万が一飛ばされてしまうと近隣住宅や歩行者などに重大な危険を及ぼす可能性があります。台風の時期が来る前に必ず点検やメンテナンスを行っておきたい箇所の一つです。
棟板金に関してはこちらのブログでも詳しく解説していますのでぜひご覧ください!▽
谷
谷とは屋根の面同士の繋ぎ目のことを指し、谷板金と呼ばれる金属部材を取り付けています。
文字通り「谷」のように窪んでいるため、雨水が窪みに溜まり、そのまま軒樋に排出される仕組みになっています。
屋根から流れ落ちた雨水が集中する箇所であるため、板金も板も傷みやすく、屋根で最も雨漏りしやすい箇所と言っても過言ではないほど雨漏りが非常に発生しやすい箇所です。
谷板金には耐久性の高いガルバリウム鋼板を使用するのが一般的ですが、瓦屋根の場合は瓦から発生される酸の影響を考慮して錆に強いステンレスや銅板を使用することが多いです。
破風板
木造軸組工法の住宅では、棟に対して平行な面を平側、棟と直角になる面を妻側といいます。(下図参考)
そして、妻側の屋根の側面を破風といい、そこに取り付けられている板を破風板と呼びます。
雨樋の無い側の屋根の端にある板や、屋根の側面の板などと考えると覚えやすいかもしれません。
破風板はその名の通り耐風性向上の目的で付けられている部材です。よって雨風や紫外線などの影響を受けて傷みやすく、劣化しやすい箇所であるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
塗装でのメンテナンスも可能ですが、近年では耐久性を考慮してガルバリウム鋼板の板金を巻いて行う補修方法が増えてきています。
ケラバ
破風板と隣接しており、破風の上に位置する部分をケラバと言います。
ケラバは外壁から突き出ており、日当たりを調整して外壁の劣化を抑制したり、外壁と屋根の取り合い部分からの雨漏りを防ぐ役割を持っています。
スレートや金属屋根の場合、ケラバ板金と呼ばれる金属部材を取り付けます。
鼻隠し
鼻隠しとは軒の端に設置する板です。
雨樋は鼻隠しに指示金具を取り付けて設置するため、雨樋を設置する際の下地となる部材です。
「鼻隠し」という名前の由来は、垂木の先端を「鼻(垂木鼻)」と呼ぶことから、飛び出ている鼻の部分を美観や耐久性の面を考慮して保護するために取り付けられた板、ということで「鼻を隠す=鼻隠し」という名前になっているのです。
鼻隠しは破風板と勘違いされやすい箇所ですが、妻側が破風板・平側が鼻隠しと覚えておきましょう。
雨樋
雨樋は軒先から流れ落ちてきた雨水を受け、排水させるための部材です。
雨樋は大きく2種類(明確に言えば2種類の呼び名)に分けられ、横向きで鼻隠しに取り付ける雨樋を「軒樋(のきどい)」、縦向きで丸い筒状の雨樋を「縦樋(たてどい)」といいます。軒樋は僅かに傾いており、流れた雨水が縦樋に流れ込むことによってそのまま地面に排出される仕組みになっています。
軒樋は昔の住宅では半円型の丸いものが多く使用されていましたが、近年では強度や排水機能の面を考慮して四角い「角樋」と呼ばれるタイプを使用するのが主流となっています。
軒
屋根の端の部分のことを軒といいます。軒先とも呼ばれます。
ケラバ同様に外壁から突き出ており、外壁から軒先までの長さを軒の出といいます。近年では、この軒の出を出さない造りが流行していますが、軒の出が無い住宅ではある住宅に比べて雨漏り発生のリスクが5倍と言われています。
また、スレート屋根や金属屋根の場合は軒先板金と呼ばれる金属部材を取り付けています。しかし屋根には傾斜があるため先端に雨水が溜まりやすく、軒は屋根材の中で一番先に腐食が始まってしまう場所です。
軒天
屋根の外壁より出ている部分(=軒の裏側)のことを軒天といい、内部構造を隠すためにベニヤやケイカル板で作ったボードが貼られています。
軒天を貼る理由は、雨を防いだり劣化を抑えるためもありますが、一番は火災で火が燃え移るのを防ぐためです。建物が火事になった際に、一番最初に火が燃え移るのは軒裏と言われています。このリスクを防ぐために設けられている部材なのです。
雨が溜まりやすい軒先からの雨漏りなどで剥がれや雨染みなどの劣化が発生するため、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。
庇
出窓や勝手口などの開口部の上に取り付けられる出幅が小さい屋根のことを庇(ひさし)といいます。小庇(こひさし)や霧除け(きりよけ)とも呼ばれ、雨や日差しを防ぐ役割を持っています。
表面には板金が貼られており、近年ではガルバリウム鋼板が主流となっています。メンテナンスは基本的に塗装で行います。
雨押え板金
2階建ての住宅において、1階の屋根と外壁との取り合い部に取り付けられている金属部材を雨押え板金といいます。
屋根と外壁の取り合い部には隙間があり、外壁を伝って流れてきた雨水がその隙間から内部に入りやすいためそれを止水保護するはたらきをしている部材ですが、それでも屋根の中では雨漏りリスクの高い箇所とされています。
屋根材編
主な屋根材は大きく分けると4種類に分けられます。
スレート屋根
スレート屋根は、日本の戸建て住宅の中で非常に普及率の高い屋根材です。コロニアルやカラーベスト、化粧スレートとも呼ばれます。
費用が安く、軽量で耐震性が高く、また平べったい形から波型までデザインが豊富な魅力がある一方で、割れやすい、雨漏りしやすいなどのデメリットもあります。
昔は「アスベスト」という鉱物繊維が含まれていましたが、健康被害を引き起こすとして建材への使用が禁止されたのち、2000年代初期にアスベストを使用しない「ノンアスベスト」というスレート屋根が開発されましたが当時の商品は耐久性に懸念点があり、現在では耐久性を改良したスレート屋根が多く流通しています。
スレート屋根に関してはこちらのブログで詳しく解説していますのでぜひご覧ください!▽
アスベストの有無に要注意!状況に応じた定期的なメンテナンスで長持ちする【スレート屋根】について徹底解説!
アスファルトシングル
アスファルトシングルとは日本ではまだあまり普及していませんが、北欧地域では定番の屋根材です。
柔らかいシート状の屋根材で、簡単に曲がるため複雑な形状の屋根にも施工することができます。表面には石粒をランダムに吹き付けて着色しており、耐久性と美観を維持することができます。
アスファルトシングルに関してはこちらのブログで詳しく解説していますのでぜひご覧ください!▽
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瓦屋根
瓦屋根は寺院や歴史的建造物にも使用されている、日本に古くから伝わる伝統的な屋根材です。
粘土を練り合わせて焼き上げた粘土瓦(陶器瓦)や、セメントを主成分としたセメント瓦など種類が豊富で、なかには瓦屋根に見えないような形のものや、非常に軽量で耐震性に優れているものも流通しています。
瓦屋根に関してはこちらのブログで詳しく解説していますのでぜひご覧ください!▽
耐久性抜群でメンテナンスは不要とよく聞くけど…実際どうなの?!古くから日本に伝わる伝統的な屋根材【瓦屋根】について徹底解説!
金属屋根
金属屋根は、現在スレート屋根を抜いて屋根材で最も多くのシェアを誇っている屋根材です。
名前の通り金属を使用した屋根材で、現在の主流は耐久性に優れたガルバリウム鋼板を使用した金属屋根です。
ガルバリウム鋼板は「金属は錆びやすい」というイメージを払拭するレベルの高い耐食性を持っているため、耐久性に非常に優れています。メンテナンス性も高く、非常に長持ちする屋根材です。
金属屋根に関してはこちらのブログで詳しく解説していますのでぜひご覧ください!▽
現在屋根材シェア率ナンバーワン!高耐久且つ軽量で耐震性に優れた屋根材【金属屋根(ガルバリウム鋼板)】について徹底解説!
屋根の形状編
屋根の形は大きく4種類に分けられます。自分の家はどんな形状なのかを知っておくと注意点や適切なメンテナンス方法などがより分かりやすくなります。
片流れ屋根
一面のみで、全面的に片方に傾斜している屋根を片流れ屋根といいます。シンプルでスタイリッシュな見た目がお洒落だと人気な形状です。
切妻屋根
本を開いて伏せたような、三角の形状が印象的な屋根を切妻屋根といいます。
日本の住宅建築において最も基本となる屋根形状で、最も雨漏りがしにくいと言われている形状でもあります。
寄棟屋根
棟を中心として、四方に流れる4面で構成されている屋根を寄棟屋根といいます。形状上、ケラバが存在しません。
多くの住宅で見られるスタンダードな屋根で、切妻屋根に並んで日本の住宅において基本となる形状です。
陸屋根
傾斜の無い、またはほとんど勾配の無い屋根のことを陸屋根といいます。マンションやビルなどに多く見られ、現在は住宅建築にも積極的に取り入れられています。
屋根は塗装ではなく、防水工事を行って防水層を形成して仕上げます。
シャインは流山市・柏市の屋根リフォーム・雨漏り専門店です
有資格者による確かな診断力を武器に、お客様に最も合った提案をさせていただきます。
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