流山市 外壁塗装・屋根塗装【パーフェクトトップで外壁塗装・フルベスト屋根の塗装と腐食した笠木交換】
2023.05.25 (Thu)
千葉県流山市 K様邸 施工データ
工事内容 | 外壁塗装・屋根塗装 |
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施工カラー | |
築年数 | 不明 |
メーカー・商品 | 外壁塗装:パーフェクトトップ 色番:IF-8602 付帯塗装工事:ファインパーフェクトトップ 色番:ND-155 ブラック 屋根塗装工事:サーモアイSi 色番:クールモスグリーン |
外壁使用塗料 | パーフェクトトップ 色番:IF-8602 塗料の特徴はこちらから! |
屋根使用塗料 | サーモアイSi 色番:クールモスグリーン |
担当者より
流山市のK様より定期メンテナンスのご依頼がありました。
外壁は大掛かりな補修をせずとも塗装メンテナンスが行える状態でしたが、各所にクラック(割れ)が見られました。
また、玄関上の笠木の木材下地が腐食しており、笠木板金が落ちてくる可能性がある大変危険な状態でした。
外壁工事の概要
高圧洗浄
外壁の一部にコケが見られました。
コケは風通しが悪く湿り気のある面に多く繫殖しますので、下塗り前に高圧洗浄でしっかり除去しました。
クラック補修
0.3ミリ以上のクラック(ひび割れ)に対しては、Vカット工法が必要です。
Vカット工法とは、コンクリートやモルタル壁のひび割れ補修をする際に、補修剤の充填を確実にするためにコンクリート表面でⅤ字形に溝を掘ることを言います。
専用工具にて、幅・深さ共に5ミリ以上のVの字に広げます。
広げたあと、プライマーをしっかりと塗布して補修用のコーキングを充填していきます。
コーキング材はノンブリード型のものを使用していきます。
コーキングには可塑剤という添加剤が配合してあり、それらが経年劣化と共にコーキング材から塗膜表面へ移行することで、塗装表面が黒ずんでしまうことを『ブリード現象』と言います。
この現象を防ぐために、クラック補修の際は、ノンブリード型のコーキング材を使用することが重要となります。
ノンブリード型を使用することで後の塗膜の黒ずみを抑え、塗り替え直後の美観性を長期間保つことが可能になります。
Vカット工法での補修が必要なのは、0.3ミリ以上のクラックに対してです。0.3ミリ以下のクラック補修は通常通りコーキング処理を施していきます。
外壁塗装
外壁の高圧洗浄・補修の完了後、下塗り→上塗りで塗装していきます。
上塗りは『パーフェクトトップ』を使用しました。
パーフェクトトップは日本ペイントの新技術、「ラジカル制御技術」を用いた塗料です。
ラジカル(=塗料に含まれる酸化チタンに紫外線が当たり発生するエネルギー)が塗膜に触れるのを抑えて、紫外線による塗膜劣化を防ぎ、塗装の寿命を延ばします。
屋根リフォーム工事の概要
高圧洗浄
屋根はコケが生え汚れが付着していましたが、事前の処理や塗装を丁寧に施工すれば塗装メンテナンスは十分可能な状態でした。
まず初めにしっかりと洗浄をして、コケや汚れを綺麗に落とします。
調査したところ、K様の屋根はアスベストを含有している屋根材、「フルベスト」でした。
「フルベスト」は高圧洗浄後塗膜が取れやすい屋根材で、画像(右)のように素地が露出して白くなります。
K様邸の屋根の割れが非常に少ない状況だったのはアスベスト含有の屋根材であることが理由で、2000年以前のスレート屋根材はアスベストを繋ぎ材として利用することで、強度を高めていたからです。
しかし、アスベストは健康被害の問題(肺癌や中皮腫のリスク)を及ぼすことから、2000年以降に建材での使用が禁止されました。
その後、アスベストを使用しない『ノンアスベスト』のスレート屋根材が販売されるようになりましたが、ノンアスベスト商品は非常に脆かったため、塗装をしても他の場所から新たな割れが発生し、塗装の意味がありませんでした。よって、そのほとんどが今は販売を停止しています。
このように、「塗装ができない屋根材もある」ということに気づかず塗装をしてしまい、すぐに施工不良が出てしまったという前例は少なくありません。
屋根リフォームをお考えの際は、まず自分の家は塗装可能の屋根なのかどうかを知っておくことが大切です。
参考記事▽
棟板金の補修
棟板金の釘が浮いている状態でしたので、浮いている釘の打ち込みをします。
棟板金の継ぎ目のコーキングが劣化していました。
このまま放置していると、劣化部分から雨水が侵入して雨漏りに繋がりますので、補修していきます。
専門の道具で撤去し、下塗りとして錆止めを塗装します。
撤去したコーキングの箇所に、新しいコーキング材を充填し、更に釘頭にもコーキングを盛り付けます。
こうすることで経年による釘の抜け防止や、細かな雨水の侵入を防ぐ役割をしてくれます。
このコーキング作業を怠るとそこからまた水が入り劣化が始まってしまいますので、しっかりと処理を行いました。
屋根塗装
屋根の塗膜が劣化していたため、ほとんどの塗膜が高圧洗浄の際に取れてしまい、真っ白になってしまいました。
この白い部分は、屋根の主材であるセメント素地が露出している部分です。
セメントが露出していると塗料の吸い込みが激しい状態となるため、下塗りの塗布量や選択を守らないと4~5年程度の早年で塗膜が剥がれてくる屋根材となるので注意が必要です。
また、アスベスト屋根の場合は素地が出てしまっていると強風の時などにアスベストを飛散させてしまう恐れもあります。
下塗りは、浸透造膜シーラーを吸い込みが止まるまでしっかりと塗り込んでいきます。
この徹底した下塗り作業によって上塗り塗料との密着性が高まり、塗膜が早期に剥がれてしまう事態を防ぐことに繋がります。
サーモアイシーラーというサーモアイ専用の下塗りを塗装していきます。
上塗りは、遮熱性能の高い「サーモアイSi」を使用しました。
サーモアイシリーズの塗料は室内温度を和らげる効果のある「遮熱塗料」に分類され、過酷な状況でも遮熱効果を発揮できる耐久性の高い塗料です。
そして、遮熱性能を持つ専用の下塗り材で塗装するため、一般的な遮熱塗料よりも強力な遮熱効果を発揮することが可能です。
今回は計5回塗りで全体を仕上げました。
上の写真は、下塗りが正しく塗装されなかったため塗膜が剥がれてしまった屋根です。
素地の露出が激しい屋根材は、下塗りをしっかりしていないと写真のように早期に塗膜の剥がれが発生してしまいます。
この場合、通常の3回塗りはあくまで下地の状態が良いことを想定した回数になりますので、それよりも多い回数を塗り重ねていくことが多いです。
笠木交換
正面の笠木を補修してきます。
雨水が入り込み、手で触ると簡単に浮いてしまうほど激しく腐食していました。
よく見ると、下地の防水紙が飛び出しています。
防水紙が垂れ下がっているという事は新築時の施工不良によって、内部で何か不具合が起こっていたことが原因だと思われます。
笠木板金を撤去すると、腐食した下地の木材が出てきました。
下地木材の劣化が進むと板金の固定力が落ち、笠木板金が落下する危険性もあるので早急に補修をする必要があります。
下地材が腐食しているため再塗装は不可能なので、新しいものに交換していきます。
笠木板金を全て撤去し、中の腐食している下地木材も撤去します。
新しい笠木板金を設置する前に、接着剤としてコーキング材を打ちます。
その後、新しい笠木板金を笠木の形に合わせてカットしながら設置していきます。
付帯工事の概要
軒天・換気口塗装
軒天は大きな劣化が見られませんが、外壁だけ塗装をすると軒天の汚れが目立ってしまうので一緒に塗装をしました。
鉄製の換気口は剥がれた塗膜やサビを落としてから錆止めを塗布し、鉄部専用の塗料で塗装します。
雨樋塗装
最初にパッドで研磨してから塗装していきます。留め具は金属製なので、錆止めを塗布した後に塗装します。
基礎部補修
基礎部のクラックは、カチオンセメントにて補修しました。
その他小物塗装
完成
最後に点検をして完成です。
塗装をしないコンクリート床などは高圧洗浄で長年の汚れをきれいに落としました。
流山市のK様、今回の外壁塗装と屋根塗装では大変お世話になりました。
今後とも引き続き、シャインを宜しくお願い致します。
気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい!