白井市 外壁付帯塗装・屋根板金補修工事【下塗りの選定に注意!難付着サイディングボードの塗装】
2024.02.07 (Wed)
千葉県白井市 T様邸 施工データ
工事内容 | 外壁付帯塗装・屋根板金補修 |
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施工カラー | |
築年数 | 14年 |
メーカー・商品 | 外壁塗装:スーパーセランフレックス カラー:1F NO.66 2F NO.18 付帯塗装:一液ファインフッ素UV カラー:ND-155・23-255 ケンエースGⅡ カラー:ND400 |
外壁使用塗料 | スーパーセランフレックス カラー:1F NO.66 2F NO.18 |
担当者より
この度、白井市T様邸の外壁付帯塗装・屋根板金補修工事をご依頼頂きまして無事完工致しました。
T様は築14年で、調査の結果、外壁は表面にクリアコートが施されている【難付着サイディングボード】でした。
難付着ボードには専用下地を用いた施工が必要不可欠となりますので、下塗り塗料の選定をしっかりと行いました。
屋根は棟板金の釘が浮いていたり取れてしまっているのが各所で見られました。放置していると強風によって棟板金が吹き飛ばされるリスクがありますので、釘の打ち込みなどの補修を行いました。
外壁工事の概要
高圧洗浄
最大15Mpaの強い水圧によって、必要に応じて薬剤も使用しながら汚れをどんどん除去していきます。
洗浄工程はなんと約1日かけて行われます。長い年月をかけてこびりついた汚れを除去していくことで、塗料の密着に繋がるからです。
美観性・耐久性に優れた美しい塗装を施すには、この洗浄作業を徹底することが大きなポイントになります。
外壁補修
外壁の一部でクラックが見られましたので、パテにて補修を行いました。
シーリング補修(打ち替え・増し打ち)
シーリングに劣化が見られたため、目地部分は打ち替え、サッシ廻りは増し打ちにて補修を行いました。
【打ち替え】
【サッシ廻り増し打ち】
外壁塗装
T様邸の外壁は難付着サイディングボードでした。
通常の下塗り塗料を使用すると施工不良に繋がりますので、難付着サイディングボード対応の水性カチオンシーラーを使用しました。
お色は1階がブラウン系の66番、2階がクリーム系の18番の計2色を使用しました。
中塗り・上塗り塗料には「スーパーセランフレックス」を使用しました。
スーパーセランフレックスは親水性が高いため汚れにくい性質を持つ無機塗料です。さらに弾性をもつ柔軟性に優れた塗膜によって、ひび割れリスクを軽減します。
また、最高クラスの優れた透湿性を発揮する塗料でもあります。
難付着サイディングボードのメンテナンス注意点
【難付着サイディングボード】とは、現在最も主流な外壁材となっているサイディングボードの中でも、表面に光触媒塗料や無機塗料、
フッ素塗料などの汚れにくい塗料による特殊なコーティングが施されているサイディングボードで、従来のサイディングボードよりも汚れにくく色褪せがしにくいという特徴があるものです。
通常のサイディングボードよりも耐久性が高いためメンテナンス回数が少なくて済むというメリットがありますが、汚れが付着しにくいぶん、
「塗料までも付着しにくい」という少し厄介な性質を持っているため、塗装をする際には注意が必要です。
難付着サイディングボードの見分け方
難付着サイディングボードは見た目では普通のサイディングボードとほぼ変わらないため、目で見分けるのは非常に難しいです。
見分けるためには、外壁を手でこすってみましょう。
ここで画像のような白い粉が付かない場合は、難付着サイディングボードの可能性があります。
このように外壁を手でこすると白っぽい粉が付く症状のことを『チョーキング現象(白亜化現象)』と言い、劣化しているサイディングボードで起こる現象です。
しかし、難付着サイディングボードは耐久性が非常に高いため、塗膜の劣化が起きにくくチョーキング現象が発生しにくいのです。
もし築10年以上経っている住宅でチョーキング現象が発生しない場合は、難付着サイディングボードであると考えられます。
ただ、最近のサイディングボードはチョーキング現象が現れないものもあるため、メンテナンス時などに専門の業者に依頼することで、30倍スコープを使用した調査などでより確実に調べることができます。
難付着サイディングボードを塗装するときに注意すること
専用の下塗り塗料を使用する
難付着サイディングボードを塗装する際に絶対に注意しなければならない点は【下塗り塗料の選定】です。
難付着サイディングボードは特殊なコーティングがしてあるため、一般的に使用されているような汎用性のある下塗り材塗料とは相性が悪く、塗膜が密着せずに剥がれてしまいます。
ただ、現在は密着力を向上させる難付着サイディング用のシーラーが開発されているので、その専用下塗り塗料を使用すれば他の外壁材と同じように塗装することが可能です。
また、下塗り塗料にはシーラーまたはフィラーを使用しますが、フィラーは主にモルタルのクラック補修や、凸凹な下地をなめらかにするために使用される下地調整材のため、サイディングに使用されることはありません。
クリヤー塗装の場合は下塗り材が不要なので、クリヤーの塗料がしっかりと密着するか事前に塗布テストを行わなければなりません。
シャインでは碁盤目試験(クロスカット試験)を実施!
【碁盤目試験(クロスカット試験法)】は、JISで規定されている塗装の密着性・付着性を調べる試験で、シャインではこの方法を使って下塗り塗料の密着性を実験しています。
塗膜に格子状のカットを入れて、ガムテープを貼って勢い良く剥がし、その時の格子の碁盤目の剝がれ具合で密着性を調べます。
因みに通常はセロハンテープですが、シャインでは粘着力の強いガムテープを使用しています。
画像は実際に自社で行った実験の様子です。
写真左には難付着サイディングボード対応型の水性パーフェクトシーラーを塗装、写真右は普通の強化シーラーを塗装しました。
結果、水性パーフェクトシーラーで下塗りした方の塗膜には、ほぼ剥がれが見られませんでしたが、強化シーラーを使用した方は大きく剝がれが見られました。
この差から考えると、難付着サイディングボードを塗装する際には専用の下塗り材を使用することが非常に大切であるということが分かります。
塗装メンテナンスの際は業者選びが重要
難付着サイディングボードの施工不良のほとんどは、塗装業者の知識不足で下塗り塗料の選定などをしっかりと行っていないことによって起こります。
さらに、驚くことに中には難付着サイディングボードの見分け方や存在すら知らない業者も多くいます。
そのような業者に依頼してしまうと、通常の塗装を行ってしまいトラブルに繋がったり、再塗装が必要なため費用も無駄に払ってしまうことになります。
このような状況を避けるためにも、難付着サイディングの外壁塗装では知識のある信頼できる業者選びが重要となってきます。
屋根リフォーム工事の概要
高圧洗浄
屋根板金補修
浮いている釘の打ち込み、ジョイント部分と釘頭のシーリング補修を行いました。
釘頭にシーリングを盛り付けることで、釘穴の僅かな隙間から雨水が入り込んで棟板金の内部を劣化させてしまうのを防ぎます。
シャインではこの釘頭のシーリングは標準施工として行っています。
屋根板金塗装
付帯工事の概要
その他付帯塗装
完成
最後に点検をして完成です。
塗装をしないコンクリート床等は高圧洗浄にて経年の汚れをキレイに落としました。
白井市のT様、この度の外壁付帯塗装・屋根板金補修工事の際は大変お世話になりました。
アンケートも丁寧にお答え下さり嬉しく思います。
今後ともシャインを宜しくお願い致します。
気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい!